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一億人に響く神曲とシーンをガールズアイドル業界著名人35名が分析【メディア関係者/著名人/タレント】

2017/02/23 に公開

※一部、五十音順の並びになっていない箇所がありましたので訂正いたしました(2月24日)

ガールズアイドルメディア「lopi・lopi(ロピロピ)」(http://lopi-lopi.jp/)と「きみだけLIVE」(mixiニュース連動)(https://kimidake.net/news/girls)では、「アイドルシーンの課題を共有したい」「一般の方にもアイドルというジャンルを知ってほしい」という想いから、ガールズアイドルシーンを牽引する人物に特別インタビューを行った。

「2016年の総括や2017年のアイドルシーン分析」という、アイドル好きにぜひ読んでほしい内容から、普段アイドルに関わりのない人でも親しみやすい「音楽」の切り口についてもコメントを頂いた。多種多様なアイドルがひしめき合い、楽曲も様々。「アイドル好きの垣根を超えた名曲」をぜひ見つけてほしい。

本記事では、会社・団体または個人として、「ガールズアイドルについて造詣が深い」と世間または業界内で浸透している方にお声がけし、賛同いただいた35名の方のコメントを掲載している。

(取材協力:アイドルLOUNGE https://lounge.dmm.com/detail/186/


▽質問項目
1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由
2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由
3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

▽回答者一覧
※各カテゴリごと五十音順

■事務所・レーベル関係者
・桂田 誠 氏
(アクアルナ・エンターテイメント株式会社/ArcJewel 代表取締役)
・金丸 義文 氏
(株式会社プラチナム・パスポート 主任)
・加茂 啓太郎 氏
(ソニー・ミュージックエンタテインメント)
・川上 アキラ 氏
(株式会社スターダストプロモーション)
・高瀬 裕章 氏
(株式会社ディアステージ 代表取締役)
・永田 寛哲 氏
(虹のコンキスタドール 総合プロデューサー/ピクシブ株式会社 取締役会長)
・橋本 慎 氏
(アップフロントグループ)
・樋口 竜雄 氏
(エイベックス SUPER☆GiRLS、わーすた プロデューサー)
・嶺脇 育夫 氏
(タワーレコード株式会社 代表取締役社長)
・もふくちゃん
(テキトーカンパニー クリエイティヴディレクター)
・山田 昌治 氏
(YU-Mエンターテインメント株式会社)

事務所・レーベル関係者の回答はこちら


■プラットフォーマー/コンテンツプロバイダー
・朝倉 崇光 氏
(ニコニコ生放送 「乃木坂46の生のアイドルが好き」 プロデューサー)
・岡田 一男 氏
(株式会社ハレバレ/株式会社CAMPFIRE/株式会社Candee)
・小澤 高志 氏
(KawaiianTV「IDOL♡アカデミー(K・U・T)ノ爆(ブースト)」 番組プロデューサー)
・木曽 恵里夏 氏
(株式会社サイバーエージェント クラウドファンディング キュレーター)
・常川 昌靖 氏
(株式会社チケットスター 代表取締役社長)
・中島 広一 氏
(株式会社DMM.com DMM.yell 事業部長)
・マーシー島 氏
(株式会社ミクシィ「kimidori/きみだけLIVE」 総合プロデューサー)
・吉江 敏行 氏
(株式会社スペースシャワーネットワークエンタテインメント事業本部ポップカルチャー開発課)
・渡邊 洋介 氏
(AbemaTV プロデューサー)

プラットフォーマー/コンテンツプロバイダーの回答はこちら


■イベント関係者
・伊勢野 寿一 氏
(株式会社BONDSグループ 代表取締役)
・菊竹 龍 氏
(TOKYO IDOL FESTIVAL 2017 総合プロデューサー)
・南條 渉 氏
(株式会社テレビ朝日ミュージック 「国民的アニメソングカバーコンテスト愛踊祭」チーフ)
・橋元 恵一 氏
(@JAM 総合プロデューサー)
・向山 弦太 氏
(株式会社エイトワン 代表取締役 / アイドル甲子園 代表)

イベント関係者の回答はこちら


■メディア関係者/著名人/タレント
・池永 亘 氏
(集英社ヤングジャンプ編集部)
・コダック川口 氏
(ポップポータルメディア「KAI-YOU.net 」 ライター/編集者)
・クロちゃん
(安田大サーカス)
・助野 太祐 氏
(株式会社オールブルー 代表取締役)
・ツカイ ツバサ 氏
(女性アイドルメディア「lopi・lopi(ロピロピ)」 運営責任者)
・濵田 俊也 氏
(アイドルコンテンツプロデューサー)
・古川 朋久 氏
(音楽ナタリー 記者 / NATASHA プロデューサー)
・ぺろりん先生(鹿目凛)
(ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)、「アイドルとヲタク大研究読本」案内役)
・ムラオカ シンヤ 氏
(コンテンツビジネス・デザイン・センター Planner/Producer)
・吉田 尚記 氏
(ニッポン放送 アナウンサー)


※2月上旬に頂いた回答となります。


【メディア関係者/著名人/タレント】

■池永 亘 氏
(集英社ヤングジャンプ編集部)


▽週刊ヤングジャンプ公式サイト
http://youngjump.jp/


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

sora tob sakanaさんの『夜空を全部』です。

アイドル好きでも有名な漫画家のうすた京介先生におススメされ聴いてみたところ、オリジナルティに溢れた秀逸な楽曲、平均年齢14歳というメンバーの無自覚さ…何か不思議だけど、新しいものに触れている様な感覚は、昔Radioheadの「キッドA」や、NUMBER GIRLの「SCHOOL GIRL DISTORTIONAL ADDICT」を初めて聞いた時に似たような…。

アルバムまとめて素晴らしいのですが、1曲ということなので、1stシングルである『夜空を全部』をおススメさせていただきます!

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=umrWCP3itN4


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

たくさんおりますが、ちょうど2月にメジャーデビューされる「つばきファクトリー」さんを挙げさせていただきます。

結成から2年弱。デビューまでの成長とメンバー増員、同じハロプロ研修生内ユニットでファクトリーの精神を宿す「こぶしファクトリー」さんの存在、ハロー!プロジェクトの大先輩「℃-ute」さんの解散、色んな事を背負ってのメジャーデビュー。デビューから彼女たちの歴史を見ていけるのは、アイドル好きとして、これ以上ない喜びだと思います!


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

アイドルファンの皆様と一緒で、ここに執筆されている方々から届く素敵な楽曲やライブなどを楽しく享受させて頂いている立場なので、並んで語らせていただくのは恐れ多いのですが、グラビア誌的な視点から少しだけ。

ヤンジャンでは、2016年も「AKB48」・「乃木坂46」のメンバーの皆さん、「でんぱ組.inc」の最上もがさんなどは、相変わらず納得の人気でした! その一方、これからのアイドルたちが読者投票で表紙登場の権利を争う「サキドル」という企画が、ネットで「ヤンジャン狩り」という言葉が生まれるほど盛り上がりました。

あくまでヤンジャンの体感としてですが、2016年はアイドルファンの裾野はさらに広がり、それに比例するようにグループとしての個性も深化していったように感じます。2017年は、“なんでも出来るのがアイドル”を体現したグループに圧倒的エンターテインメントを見せつけていただきつつ、“出来ることはかなり出来る”という様な、あえて“枠をせばめた”グループ(現状での代表的なグループは、「でんぱ組.inc」や、「BABYMETAL」なのかなと)が、その個性で世間を騒がせてシーンを盛り上げていってくれると思っています。

ヤンジャンも、アイドル皆さん、それぞれの個性を際立たせるグラビアを作っていきたいと思います。「乃木坂46」さんの写真集の売り上げをみていると、アイドルファンの方々はまだ紙媒体を見捨てていないと思いますので、是非ヤンジャンを利用して、ワンステージ上に行っていただければと思います!(笑)


■コダック川口 氏
(ポップポータルメディア「KAI-YOU.net 」ライター/編集者)




▽ポップポータルメディア「KAI-YOU.net 」
http://kai-you.net/


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

アイドルネッサンスの妹分・AISの『キャプテンは君だ!』をオススメします。

「AIS」は“All Idol Songs”の略。アイドルソングの名曲たちを“現在、未来に歌い継ぐ”をコンセプトに活動していて、『キャプテンは君だ!』も2012年に散開したTomato n' Pineのカバー曲です。

ライブでのレパートリーは深田恭子さん、「アイドリング!!!」、「渡り廊下走り隊」、「可憐Girl’s」、「おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!」、「乙女新党」、松浦亜弥さん、「Berryz工房」など楽曲派のツボを突いたものが多いので、入門編でありながら時代ごとの良楽曲の真髄を味わえてしまいます。アイドル好きでなくても「こんな良い曲あったの!」と新発見できるかも。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=S7cDJXVW8Ys


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

イチオシは2月22日にメジャーデビューするハロー!プロジェクトの9人組・「つばきファクトリー」です。

アイドル界随一のレッスンの厳しさで知られるハロプロ研修生から2015年4月に誕生。結成から約2年間メジャーデビューできず、数々のイベントや演劇公演を経て着実に力をつけてきました。「TIF2016」の際には人気漫画家のうすた京介先生も推しグループに名前を挙げられていました。

先んじてデビューした姉妹的ユニット・「こぶしファクトリー」が最強ヒーロー「アベンジャーズ」だとするならば、「つばきファクトリー」は粒ぞろいなクセ者的個性が揃った「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」とでも言いましょうか。噛めば噛むほど味が出るスルメタイプの楽曲も揃い、満を持してメジャーデビューを果たします。


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

アイドル戦国時代のはじまりと言われる2010年から時が経ち、かつて通ったグループのメンバーが成人式を迎えた!? というようなことも増え、月日の経つ早さを感じます。

多くのアイドルグループが誕生したことで、アイドル好きになり得る窓口が増え、裾野が広がり、アイドルを推すことの敷居が下がりました。

2016年は、大小さまざまな規模で「大切なお知らせ」が飛び交い、メンバー卒業・グループ解散が相次ぎました。また、現場レベルでは著しくマナーが悪いファンも問題視され続けています。

2017年はリフトやモッシュ・ダイブなど、いわゆる「沸く現場」だけでなく、ゆったりした時間が流れているような現場もクローズアップされるといいなと思います。


■クロちゃん
(安田大サーカス)




1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

大阪☆春夏秋冬 【New Me】

圧倒的なボーカル力をもつリードボーカルMAINAが大阪色、大阪弁も操りながらの超絶カッコいいR&B!

アイドル界をぶっ壊すと言わしめるあたり、全人類に向けての曲。パーティーが始まるノリの良さを体感して欲しい!

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=haILSAdymuA


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

「ふわふわ」です。
これぞ、アイドルの王道。
こんなに可愛い子達が居たんだって世間がビックリする。
クロちゃんなんて、るりちゃま(吉澤瑠莉花)にハマりすぎて、るりちゃまが好きだというカプリコも好きになっちゃってる。
流行の発信地、原宿の竹下通り入り口に専用劇場をもち、日々努力する彼女達が国民的アイドルグループになるのを今か今かと待ってます!


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

2016年は、アイドル戦国時代が終焉を迎えることだと言われてたけど、群雄割拠になってきた感じがします。
アイドルがまだまだ増えてますから。
そしてツーマンライブ、スリーマンライブなど、1組、1組、見れる時間が多い満足度が高いライブが流行った気がします。

今年は、あれでもか、これでもかと色んな事をしてくる地下アイドルが増えて、アイドルとしての線引きが難しいコ達が増えるような気がしますw
あと、アイドルファンの取り合いになってる気がするので、他ジャンルからのファンの獲得が急務だと思う。
ファッション業界、
スポーツ業界、
飲食業界などなど、色んな人達に応援され、支持されるようになれば、newスターが出現すると思います。


■助野 太祐 氏
(株式会社オールブルー 代表取締役)




▽Tokyo Girls’ Update
http://tokyogirlsupdate.com/


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

Negiccoさんの『ねぇバーディア』です。

レキシの池ちゃんこと池田貴史さんの作詞作曲で、キャッチーかつ、Earth, Wind & Fireの”September”の名曲オマージュなどの遊びもあり、アイドルポップスの王道と言える楽曲なのではないかと思います。

新潟出身の彼女たちのピュアでまっすぐな部分がよく出ている綺麗なハモリも気持ちよく、ライブでも盛り上がる一曲です。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=wfyxftN-Xrg


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

2016年は、アイドルグループ、イベントの競争が激化し、良いものには人が集まり、クオリティの低いものには人が集まらないという2極化がはっきりしてしまった一年だったかと思います。その中でも、自己プロデュース系アイドルや様々な新グループなど新しい試み、流れも生まれてきて、アイドル界自体は前へ進んでいたのではないかと思います。

また、スキャンダルも多く目につき、社会やメディアにもそういった話題が出ていってしまった年だったように思いますが、99%の本当に頑張っているアイドルの子たちの活動が、もっと世の中に広まっていくように我々もメディアとして努力しなければと感じました。

2017年は、海外進出がさらに一般化し、特にアジアは今までの国内での遠征と同じような感覚で渡航するアイドルが増えるかと思います。現地ファンはもちろん、国内のファンの方々も海外遠征に慣れてきている感じがしますので、単純に海外公演というだけでなく、現地のメディアや企業とコラボレーションするなどしてもう一つ楽しめるポイントが多いイベントにしていくことが成功のカギではないかと思います。


■ツカイ ツバサ 氏
(女性アイドルメディア「lopi・lopi(ロピロピ)」 運営責任者)




▽lopi・lopi(ロピロピ)
http://lopi-lopi.jp/


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

あゆみくりかまきさんの『旅立ちの唄』ですね。

あゆくまさん自体がアイドルっぽくなく曲調も人を選ばない事も評価点ですし、2016年末のカウントダウンジャパン出演や、この曲がアニメNARUTOのエンディングテーマになった事もあり、「一般認知まであと一歩の位置にいる」事でオススメしやすいです。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=MA8z44HlwNM


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

お付き合いしている方すべて…ですが、強いて挙げるなら「ベイビーレイズJAPAN」です。

昨年は、良い話題もありハプニングもあり、賛否両論ありますが結果的にスパイスになったと思っています。今年は冠番組や野外ワンマンも決まり、順調に飛躍していると思います。

楽曲面での話題が多いですが、メンバーそれぞれキャラクターが被らずバランス良くまとまっているところも魅力の一つとして注目しています。


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

2016年はアイドルよりもイベントに焦点が当たる事の多かった年だと思います。TIFや@JAMを中心に大イベントは規模を拡大し、女性アイドルシーンの熱量を感じました。反面、中小規模のイベントが増えた事で杜撰な対応が話題にあがりましたね。経験豊富なファンと比べて実力のあるイベンターが少ないという課題が浮き彫りになったと思っています。イベントが増える事はシーンの拡大において良いカンフル剤だと思うので、プラスの方向に進められればと。

2017年は海外でのマネタイズが重要だと思っています。国内のアイドルファンは増加傾向とは言えず、パイを食い合わない新しいマーケットの開拓が必要で、海外ライブだけでなく、コミュニティやツアーを作るなど国内のライブに誘導する体制作りが必要だと感じています。ご当地アイドル不遇という意見もありますが、外国人を誘導する面においてカギを握ると思っています。ライブ動員を増やす事だけでなく自治体と連携し外国人観光客を増やす事で、地方ならではのビジネスモデルが形成できると思います。


■濵田 俊也 氏
(アイドルコンテンツプロデューサー)




▽個人Twitter
https://twitter.com/shunyahamada


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

サイレントマジョリティー(欅坂46)
きみわずらい(まねきケチャ)
アルバム sora tob sakana(sora tob sakana)
全体として アイドルネッサンス 

お気付きの方もおられると思いますが、いずれも「第5回アイドル楽曲大賞2016」(http://www.esrp2.jp/ima/2016/ )の各部門1位です。

エンタテイメントに限らずどんな商品やサービスにおいても、もはや、何らかの力に影響されたランキングや賞が消費者の支持を受けることは難しくなっているように感じます。

それに対し「第5回アイドル楽曲大賞2016」は、WEBを介す事で選定プロセスが明確化・可視化されており、アイドルシーンに関わるファンそして関係者の納得度がある程度高いものとなっていると私は考えています。そして、上位となったこれらの楽曲とアイドルは、アイドルファンの集合知の結果として、アイドルファン以外の方に2016年のアイドルシーンの一端を知っていただくのに相応しい存在なのではないでしょうか。

そして、私も彼女たちとそれぞれの楽曲がオススメです。

▽視聴URL(欅坂46/サイレントマジョリティー)
https://www.youtube.com/watch?v=DeGkiItB9d8

▽視聴URL(まねきケチャ/きみわずらい)
https://www.youtube.com/watch?v=YPK23Sa9q5Y

▽視聴URL(sora tob sakana/夜空を全部)
https://www.youtube.com/watch?v=umrWCP3itN4

▽視聴URL(アイドルネッサンス/17才)
https://www.youtube.com/watch?v=LMBo8dIXxQc


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

AKB48系、乃木坂46系、アップフロント、スターダスト、そしてディアステージの各アイドル

2017年は、アイドルとファンとの関係性のあり方が前年にも増して様々な場で論じられるのではないかと私は考えています。

アイドルとファンのふれあい、楽曲、ライブなどアイドル活動...これらのバランスが崩れており行き過ぎたものがあったとしたら、今後のアイドルシーンでは揺り戻しが起き、アイドルは再び、「王道」の芸能人としての親しみや憧れの対象となるような存在であることを求められるようになる可能性があると私は考えています。

2017年も、ここにあげたそれぞれのグループは、総合的で圧倒的な力、メディア露出、ライブ、CDリリースなどを展開され、その過程で何人もの個性的な人気メンバーを新たに産み出し、芸能界全体とアイドルシーン全体に大きな影響を及ぼしていくものと考えています。


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

アイドル市場の定量調査を継続的に行っている矢野経済研究所 (2016) ( https://www.yano.co.jp/press/press.php/001628 )の分析によるとアイドル市場は引き続き成長中であるとされており、アイドルたちが様々なメディアを席巻しているのをあわせて考えると、「現在もアイドルシーンは伸び続けている」と考えるのが妥当だと私は思っています。

しかし、2016年、アイドルユニットは新結成や新メンバー加入が多くありながらも大きな卒業も目立ち、アイドルイベントやコンテンツ、WEBサービスも新たに多数立ち上がる一方で終了するものも同様に多数ありました。例えば対バンイベントは大規模化したものもあれば集客がかなり厳しくなったイベントもあります。このように、2016年のアイドルとアイドル関連コンテンツはそれぞれ実に複雑な状況にあったと思います。
ただし、マクロにはアイドル市場とアイドルシーンは引き続き伸び続けているのであり、あくまでミクロに、個々のカテゴリー毎に、強弱や二極化が起きているのだと私は考えています。その要因は、例えば、アイドルユニット数の増加、同種のアイドルコンテンツの増大と競争の激化、ライフサイクル、個々の力などが考えられます。

アイドル市場やメディア露出は拡大しながらも、個々の取り組みは全ての関係者が満足するものではないという、アイドルやファン、関係者にとっては実に難解な状況で迎えた2017年のアイドルシーン。
私自身は今一度、自らの取り組みについて、全てアイドルたちのためとするためにはどうあるべきなのか?このことを考えなければならない、と思っております。当たり前のことかとも思いますがアイドルたちの日々の努力がもっと報われることを目指してより積極的に行動することが、閉塞感すら漂わせてしまっているこの現状を打開する方法なのだろうと考えています。


■古川 朋久 氏
(音楽ナタリー 記者 / NATASHA プロデューサー)




▽音楽ナタリー
http://natalie.mu/music

▽NATASHA Twitter
https://twitter.com/NATASHA_staff?lang=ja


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

大阪☆春夏秋冬「New Me」

アイドルらしからぬパワフルな歌唱力とパフォーマンスで話題の「大阪☆春夏秋冬」。メインボーカルを務めるMAINAの圧倒的な歌唱力、表現力はライブでぜひ感じてほしいですね。彼女たちの楽曲はどれも音楽ファンに刺さりそうですが、特に新曲「New Me」は韻シストが作詞を担当していることもあり攻めた内容になっていると思います。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=haILSAdymuA


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

■アイドルカレッジ

結成から今年で8年目ということでもはやベテランの域に達している彼女たちですが、メンバーのモチベーション、楽曲のクオリティ、パフォーマンスともに今が一番いい時期かもしれません。ちょうど「AKB48」が盛り上がっていく直前のときのような空気を感じています。ようやく戦える準備が整ったなと。

初期メンバー・南千紗登の存在感、ソロ活動も始動する川音希のボーカリストとしての期待値、石塚汐花、上水口姫香、佐藤春奈、影澤里南といった若手有力メンバーの成長。加えて楽曲としては新曲「せいしゅんしもベティック」がライブでのキラーチューンになりつつあり、じわじわと注目を集めています。この楽曲を手がけたニャンシス氏にも個人的には注目していきたいかなと。

彼女たちは3月から東名阪ツアー、8月26日には赤坂BLITZでワンマンライブが決定しているので、これを機会にたくさんの人に観てもらいたいですね。


■ぜんぶ君のせいだ。 / ゆくえしれずつれづれ

コドモメンタルINC.所属の2グループ。「ぜん君」は昨年末にメンバー2名が脱退したものの新たに2名の新メンバーが加入し、新体制ながら変わらぬ熱量を持ったライブを繰り広げています。熱情的な鬼気迫るライブは一度体感してもらいたいところ。ゆくえしれずつれづれも現在のメンバー4人構成が板に付いてきて、ライブを重ねるたびに成長してる姿が伺えます。ライブ中の個々の豹変ぶりにも注目。


■DEAR KISS

元「GALETTe」の四島早紀がプレイングマネージャーを務めるダンス&ボーカルユニット。同じく元「GALETTe」のののこが加入し、ボーカル、ダンスともに大幅にパフォーマンス力がパワーアップしました。全国ツアーも各地でソールドアウトを記録してることから、今年の台風の目になりそうな予感がしてます。


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

昨年あたりから解散や活動休止に踏み切るグループが多く見受けられるようになってシーンとして盛り下がっている感じもしますが、逆をいえば今後は本物だけが厳選されて生き残っていくのかなと。楽曲のよさ、パフォーマンス力の高さ、ビジュアルのよさなど、ライブアイドルとして求められる一定のレベルに到達してからが戦いのような気もしています。

そんな中、ベテランの「PASSPO☆」が自分たちでバンド活動を初めて2度のワンマンライブを成功させたのは特筆すべきこと。すでにパフォーマンスには定評もあり“アイドルが憧れるアイドル”として確固たる地位を築きながら、新しいことに挑戦する姿勢は若手グループにも見習ってほしいところですね。

前述の「アイドルカレッジ」もそうですが、ベテラン勢が今自分たちにできることをさらに模索してより高みを目指している姿を見ると、2017年もまだまだシーンとして楽しいことが起こりそうでワクワクします。


■ぺろりん先生(鹿目凛)
(ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)/「アイドルとヲタク大研究読本」案内役)




▽個人Twitter
https://twitter.com/peroperorinko01


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

でんぱ組.incさんの『WWDBEST』です!

私がアイドルを好きになるきっかけになったのが「でんぱ組.inc」さん!

マイナスからのスタート!

そこから今に至るまでの全てが詰まった曲で、夢を現実にさせるという意志が伝わって来て好きです。

楽曲としても良くて、アイドルに詳しくない方にもオススメです!

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=ih19o9c-xDo&feature=youtu.be


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

私達 『ベボガ!』です!

知れば知るほど好きになる人間味のある個性的なメンバー!

そんな「ベボガ!」を支えてくれる優しいファンの『ベボボ』『ベボ女』去年の春に活動休止、そこからメンバー1人も欠けることもなく復活!

そして夏には虹コンファミリーにも加わり、また新しいスタート!

波瀾万丈な道を行く「ベボガ!」

ライブパフォーマンスも、少しずつ成長しています!

新しい事に挑戦し続ける「ベボガ!」にこれからも注目してね!


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

2016年はアイドルグループも増えて、世の中のアイドルヲタクになる人も増えたと思う!

また、2017年もこれからアイドルもヲタクも増え続けると思うよ!

私、ぺろりん先生のイラストのネタも増え続けるといいなぁ〜〜

イエッタイガー!!!!


■ムラオカ シンヤ 氏
(コンテンツビジネス・デザイン・センター Planner/Producer)


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

先日の武道館公演で「これが、でんぱ組.incです!」といって披露した『破!to the Future』です。

秋葉原発祥でメンバー全員がヲタク、などアイドルファン以外には特に敷居の高いファクターだらけのでんぱ組。オススメとは違うかもしれませんが、聴く者・観る者の文化的バックグラウンドを試すかのような圧倒的クリエイティビティを誇るこの曲をぶつけて「アイドル界最高峰のパフォーマンスを食らえ!」と思ってしまいます。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=5Z-ZFNC3Xoo


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

ベボガ!(虹のコンキスタドール黄組)です。

市場の拡大とともにグループ数が増加する中で、極端な音楽性や無理なキャラ付けで独自性を打ち出さざるを得ないアイドルシーンは、時に奇人変人コンテストの様相を呈していますが、「ベボガ!」の魅力は6人の「素」。

アイドルの纏う空気感として、こうあって欲しいと願うひとつの理想形であり、良い意味で大人の「作品」ではない彼女たちが人気を拡大していく過程は、プランナーとして気付かされることが多々あります。混迷するシーンにおいてアイドルファンが初心に帰れるグループではないでしょうか。


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

ロキノン、ファッションなど異なるカルチャーを取り込むことで膨らんできたアイドルシーンがメディアと本格的に融合した1年だったと感じました。ただ、露出は増えたものの、怪しい文化としておもしろおかしく取り上げられることも多く、メディア側のリテラシーが追い付いていない印象です。CX「アイドリアル」のような非アイドルファン層の偏見を払拭できるコンテンツが増えることがシーンの活性化に繋がると思います。

また、数年のブームの中で「2次元ミクスチャーなアートワーク」「ファッションコラボ」など一定の成功パターンが確立し、類似したグループが増えてきた印象です。ビジネスである以上、成功例を踏襲することは当然の選択でもありますが、2017年は真の意味で個性のあるアイドルの出現に期待しています。


■吉田 尚記 氏
(ニッポン放送 アナウンサー)




▽個人ブログ
https://yoshidahisanori.com/

▽個人Twitter
https://twitter.com/yoshidahisanori


1.アイドル好き以外の方にもオススメしたい楽曲と理由

アイドルネッサンスのアルバム『アワー・ソングス』が2016年圧倒的に一番聞いたアルバムです。

「アイドルネッサンス」はオリジナル曲を現時点では持たず全部カバー曲で活動しているグループですが、(2017年にはオリジナル曲リリース予定が発表されています)すべての音楽をメタルやスカでカバーしようと思ったらできるように、「アイドル」というのは音楽の一スタイルとして大変優れていることを、J-popの40年近いスパンの中から新しい曲も古い曲からも選んできているカバーを通じて証明しています。

その名トラックの中から、今度のオリジナル曲を担当するBase Ball Bear feat.花澤香菜のカバー曲、『恋する感覚』を。

▽視聴URL
https://www.youtube.com/watch?v=FwwuGjq_BQ4


2.2017年イチオシのガールズアイドルと理由

「チャオベッラチンクエッティ」です。アイドルとして活動休止などを含まず、12年目です。

アイドル業界の一番おもしろいところは、同じブレイクの形をする人たちがいないところ。なら、本当に長い歴史を経て、やっとブレイク!という人が出なくてどうする!と心底思います。

12年やってるだけあって、アイドルとしての歌や踊りのスキルが圧倒的なんです。20曲近くノンストップでやったりとか、4人全員でアカペラのみで歌い切ったりとか、この圧倒的な力が伝わって欲しい!


3.2016年の総括と印象に残った出来事、2017年のアイドルシーンの予想や課題

「生ハムと焼うどん」の登場でしょう。楽曲も寸劇も全てセルフプロデュースで、3000人規模のワンマンライブを成功させる所までやりきる、という存在が出現するのは、「手法」そのものの進化を常に求め続けるアイドル市場でなければ起きないことだと思います。

その彼女たちがどこまで行けるのか、そして「生うどん後」の世界は、どうなるのか。2017年は、ここから手法が後退してしまう可能性も大いにあって、そうなったらアイドルは停滞するのでは、と思います。でも、そう思っても先に進めてくれる存在が出てくるのがアイドル業界かと。

地下、というか人目に触れないところで独自進化して先鋭化したものが、情報の周りが早すぎて、フェスなどで共有、というより消費されてしまって、育つ時間がないので、アイドルファンはもっと複数好きなアイドルを持って、長い目で楽しんでいいんじゃないかな、と思います。


■事務所・レーベル関係者の回答はこちら

■プラットフォーマー/コンテンツプロバイダーの回答はこちら

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