2016/03/05 に公開
この一年ほどの間に、AKB48系の各グループのドキュメンタリー映画が相次いで公開されてきた。被写体となったのはSKE48、NMB48、HKT48といったAKB48の姉妹グループ、そしてAKB48の公式ライバル乃木坂46の4グループである。発足から間もないNGT48と欅坂46を除けば、国内のAKB48派生グループすべてがドキュメンタリー作品を持ったことになる。もっとも、AKB48のドキュメンタリー映画だけでも過去に4作を重ねている。第1作目を監督した寒竹ゆり、そして2作目以降、回を追うたびにフォーカスするポイントや遠近感を少しずつ変えつつAKB48のトレードマークの一面を作ってきた高橋栄樹によって、AKB48系の組織の諸側面は多角的に捉えられてきた。そこに加えて、この一年でさらに4作品が積み重ねられたことになる。作品数だけを見れば、いかにも48系ドキュメンタリーは飽和しているようだ。けれども、AKB48本体がドキュメンタリー映画を発表しなかったこの期間の作品群が見せるそれぞれのスタンスの広がりは、10周年を迎えた組織が抱えるダイナミズムの総体がまだまだ豊かで巨大であることを示している。
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