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ミライサガシがデビュー半年で初ワンマン。正統派アイドル路線で希望の歌が光る

2023/09/16 に公開

3月にライブデビューしたアイドルグループ、ミライサガシが初のワンマンを8月に池袋harevutaiで行った。グラビア、モデル、舞台、メイドカフェなどで活動していたメンバーで結成された、ビジュアル力の強い5人組。グループ名通り、未来へ歩み出す曲を中心にキュートな声で歌い、正統派アイドル路線のさわやかなステージを繰り広げた。


キラキラした笑顔で清涼感を漂わせて
 出会い、レッスン、ライブ、オフショット……。スクリーンに5人のスナップ写真が映し出されていく。SEに乗って、1人ずつステージへ。白を基調に、それぞれのメンバーカラーを胸元のリボンにあしらった新衣装。横1列に並び、白石凛が「さあ、行くぞ」と声を上げると、「Gimme your smile」でライブがスタートした。

 5人自身がキラキラしたsmileを浮かべながら歌割りをリレーして、くじけそうな時にも前向きなサビは全員で。片脚ずつ軽やかに跳ね上げる振りで、躍動感が溢れる。

全員、目がパッチリして、ルックスも歌声もかわいらしい。共に未来へ進もうというポジティブな曲に、フロアは早くも熱いコールで応え、新人アイドルの1stワンマンに似つかわしい幕開けとなった。


桜井もも

 自己紹介MCから、森本栞菜が「全力でみんなのことを楽しませるので、ついてきてください!」と告げると、グループ名と同じタイトルの「ミライサガシ」へ。椎名音心を頂点にした山型からフォーメーションが流れるように変わる。清涼感を漂わせて旅立ちの想いを歌いながら、右手を前に出して振ったり、2人で手のひらを合わせたり。ターンをするとスカートが翻るのも麗しい。



夏ソングに愛らしい歌声で心を弾ませる
 一転、アップテンポなイントロからのロックナンバー「未完成な僕達」では、拳を振り上げて現状打破を訴える強い言葉をたたみ込んでいく。歌声があどけないからこそ、殻を破ろうとする熱さが籠り、疾走感がほとばしる。観客のMIXとも煽り煽られで熱は高まり、最後は自らを“最強”とアピールしてキメた。

 まさに“未来探し”な希望の曲を続けたあと、明るい夏ソング「ときめきサマー♡」ではゆったりモードに。海と太陽が浮かぶジュブナイル感。ショートカットでドーリーな雨宮ういりと、あざといほどのキュートさでくすぐる桜井ももから歌い出していったが、5人とも歌声が本当に愛らしい。初々しい正統派アイドル路線が心を弾ませてくれる。オチサビの花火の情景を森本がとびきりかわいく歌って、白石が「さあ、行くぞ」を繰り返して盛り上げていった。


雨宮ういり


森本栞菜

新曲は甘さ全開モードとサイバーなダンスチューン
 このライブでは新曲発表が予告されていたが、白石が「1曲だと思うじゃないですか。何と2曲お披露目します!」とサプライズで語る。桜井が「ギリギリで決まって、ワンマンに間に合うかどうかもわからない状態で、焦ってたよね」と話した。レッスンがない日も電話で打ち合わせをしたりして、仕上げたとのこと。

 そして初披露した1曲目の「キミギミシンドローム」は、四つ打ちでノリのいいデジタルチューン。体を傾けて両手を広げて踊ったりしながら、独占欲と嫉妬が行き交う甘々なフレーズを連発していく。ミライサガシのラブリーモードが全開となったが、雨宮のすました笑顔も目を引いた。

 ライトの点滅からスリリングに始まった、もう1曲の「BuzzMaker」はサイバーなダンスナンバー。ハイスピードのBPMに乗って時代遅れを刺す言葉を攻撃的にたたみ込み、新世代からバズろうとアゲていく。桜井を真ん中にメンバーが円座で囲んでケチャを見せたり、フォーメーションも目まぐるしく展開していった。


白石凛


椎名音心

共に未来へと胸キュンの呼び掛け

 幕間では「純情Diary」のMVがサプライズでスクリーンで初公開。再びステージに現れたメンバーたちが「かわいかった?」と問い掛ける。撮影した日には、椎名と桜井が森本のコーヒーにグミを入れるいたずらを仕掛け、いつも怒らない森本がちょっとキレた……とのエピソードも話して、笑いを誘った。

 次の曲はその「純情Diary」。森本の頭サビの歌い出しから、5人揃って両手を広げてダンス。夢と恋が折り重なり、ファンとの関係にも投影できる王道アイドルソングに、甘い5人の歌声がひと際映える。特に2番の頭、桜井の小首を傾げたりしながらの歌には、思わずキュンとさせられた。サビではまた全員で左右にステップを踏み、跳ねながら腕を回して、未来へ踏み出していこうとの呼び掛けがたまらないものになった。



「残り2曲になってしまいました」と桜井が告げて、この日2回目の「キミギミシンドローム」を撮影OKで披露。よそ見厳禁とばかり森本がふくれっ面をしてみたり、より表情豊かに、エネルギッシュに歌っていった。

ラストも2回目の「ミライサガシ」。ピアノのイントロから、フロアのMIXがヒートアップした。卒業ソングでもあるこの初期アンセム、さわやかさの中で未来への決意が歌われていく。椎名は凛としながら切なげな表情も浮かべた。円になったり、ペアでの振りが織り込まれつつ、最後は5人で肩に手を当てながら、1列になって前を向いた。どんなに遠くても明日へと歩いていく。彼女たちのアイドルとしての想いもシンクロしたようだった。



一緒に頑張れるメンバーとの出会いを大切に
アンコールの声に応え、グッズのTシャツを羽織って、再びステージに登場した5人。ライブの感想を1人ずつ語ると、想いが溢れていく。

「こんなに仲良く、一緒に頑張ろうと思えるメンバーに出会えることはあまりないので。この出会いを大切に、これからも頑張っていきます」(椎名)

「またひとつ大きな思い出ができました」(雨宮)

「ダンスがヘタでいっぱい苦戦して怒られました。でも、たくさんのファンの方の顔を見ることができて、頑張って良かったと思いました」(白石)

「私はミライサガシに入る前に、辛いこと、大変なことがいっぱいあって。ミライサガシが私の居場所になって幸せだし、このメンバーでもっともっと上を目指して、たくさんの人を笑顔にしたいと思います」(森本)

「ミライサガシに入ってから、毎日楽しくて。こんな日々を送らせてくれて、ありがとうございます」(桜井)

他のメンバーの話を聞きながら、白石がタオルを顔に当てて大泣きしていた。「なんで凛ちゃんが泣くの(笑)?」とツッコまれると、「みんなと出会えて良かったなと思って……」と声を詰まらせていた。



夢のようなストーリーを現実にしていけるように
 「気を取り直して」と白石がアンコールへの感謝を述べて、「皆さんもタオルを振り回さなきゃいけない、あの曲が出てきますよ。最後も一緒に盛り上がっていきましょう!」と呼び掛ける。歌ったのは「ときめきサマー♡」。“ウォーウォー”から柔らかい声で紡がれていく夏のメモリアル。フロアではメンバーと一緒にタオルやペンライトが振り回されて、会場が一体に。

5人はサビではタオルを持った手を突き上げて、さらにテンションが高まった。突然の特効でステージから金テープが発射。ひとつになろうという連帯感が、終演の迫るアンコールに染みた。



 しかし、拍手と共にWアンコールが掛かる。オーラスには「純情Diary」が歌われた。再び森本の頭サビから、桜井と白石が顔を見合わせながら歌い出し、雨宮と椎名にリレー。5人とも満ち足りた笑顔を浮かべながら、軽やかに駆け抜けていくよう。オチサビでは森本がフロアに手を振り、コールを送り続けてきたファンにも応えた。

 拍手に包まれたフィナーレ。5人が手を取り合って、オフマイクで「ありがとうございました!」と叫ぶと、上手、下手と手を振ってステージを後にした。「超幸せー!」との椎名の声が最後に残った。

 デビューから半年足らずでのワンマンは、メンバーたちが語っていた通り、恵まれていることだ。「純情Diary」では、夢のようなストーリーを必ず現実にするという想いが歌われている。アイドルとして漕ぎ出したばかりのミライサガシが、どんな物語をノンフィクションにしていくのか。いつか、この1stワンマンを目撃したファンたちが誇れる未来が訪れることに、想いを馳せずにはいられない。



Text/斉藤貴志


ミライサガシ~MIRAISAGASHI~1stワンマンライブ ~未完成な僕達~
2023年8月12日 harevutai

<セットリスト>
01.Gimme your smile
02.ミライサガシ
03.未完成な僕達
04.ときめきサマー♡
05.キミギミシンドローム
06.BuzzMaker
07.純情Diary
08.キミギミシンドローム
09.ミライサガシ
--アンコール--
10.ときめきサマー♡
11.純情Diary


■イベント情報
https://timetreeapp.com/public_calendars/miraisagashi


■ミライサガシ〜MIRAISAGASHI〜
・公式X(旧:Twitter)
https://twitter.com/mirasaga_info
・公式Youtube channel
https://www.youtube.com/@MIRAISAGASHI2023

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