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大森靖子のライブにおける“凄まじい情報量”とは何か? 小野島大が衝撃を振り返る

2016/11/27 に公開

圧倒された。凄いライブだった。
ライブ評を書く仕事があるときは、ライブの最中から頭がフル回転して、目の前に展開されている景色を、さてどうやって言語化し文章にしようかとずっと考えている。職業病のようなものだが、これが楽しい。次から次へと言葉が浮かび変異し増殖し止まらなくなる時が、いいライブだ。

だがこの日は違った。言葉が出てこない。つまらなかったのではない。情報量が多すぎて認識がついていかないのだ。目の前で起きていることを認識し適切な言語に置き換え体系化して文章にする。それがふだん自分のやっていることだが、目くるめく繰り広げられる大森靖子の世界を呆然と眺めているうち、いつしか僕はその洪水のように溢れ出すイメージと格闘することをやめ、ただそれを享受することにした。

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