2016/05/08 に公開
2016年5月8日(日)をもって閉館する福岡・Zeep Fukuokaにて、LinQの5周年記念公演が5月5日(木・祝)に行われた。
当初は4月17日(日)のLinQデビュー記念日に開催される予定であったが、先の熊本地震の影響により、5月5日に延期となった。また、4月に卒業したメンバーの松村くるみさんも、特別に5周年ライブに参加することとなった。
LinQは今回の公演を含めて計4回、Zeep Fukuokaで公演を行っており、毎回趣向を凝らし楽しませてくれている。
5周年となった今回は、毎年福岡で行われる『福岡市民の祭り 博多どんたく港まつり(=どんたく)』にちなんで、公演タイトルを『LinQ 5周年祭 うちらのどんたQ~博多名物になりたいっちゃん!~』として、「祭り」を前面に打ち出したものとなった。また事前に、5周年ライブではLinQメンバー以外も出演する告知動画が公開され、今まで開催されたライブとはひと味違うものであると感じる事ができる。
本公演のポイントは3つ。
■1.LinQメンバー全員でのパフォーマンスは、年に数回しか見ることができないレアなイベント
■2.4月にLinQを卒業した松村くるみさんにとっては、LinQ最後のステージ
■3.6月に卒業を控える深瀬智聖さん、一ノ瀬みくさんにとっても、最後の大箱でのステージ
今回のライブは、「5年」を振り返る構成となった。テーマも、活動年と連動して次のように設定されていた。
2011年・・・素人
2012年・・・和
2013年・・・学園
2014年・・・カッコイイ
2015年・・・バラエティ
2016年・・・未来
セットリストも、デビュー曲から最新シングルまでポイントとなる曲を中心に構成されていた。
オープニングでは、メンバー全員が過去衣装をそれぞれ身にまとい、ステージに登場。
『ハジメマシテ』は1期メンバーのみ、『カロリーなんて』は2期メンバー以降の全員が登場しパフォーマンス。
そして『カロリーなんて』が終了と同時に、ピザの早食い競争がステージ上でスタート。
舞川あやさんが華麗にピザをほおばりながらステージを周り、結果優勝。
突然始まった早食い競争で、会場に集まったファンが大きな歓声と笑いに包まれていると、ステージ下手に、ピンスポットに照らされた山木彩乃さんが着物衣装で登場し、パフォーマンスを披露。
ステージには、若手メンバー中心に構成されるQtyメンバーが登場し、『さくら果実』がスタート。続けて、お姉さん中心に構成されるLadyメンバーが登場し、『Sakura物語』がスタート。会場がサクラ色に包まれた。
LinQのカッコイイ系の曲である『シアワセのエナジー』が終了し、ステージが暗転。再びライトが灯された時には、ステージ上に椅子と生徒役のメンバー、それと先生に扮した、原直子さん、大庭彩歌さん、杉本ゆささんが登場。
コミカルなクイズ回答に、ステージのメンバーから鋭いツッコミが入る中、『チャイムが終われば』がスタート。『ゴーイングマイウェイ! 』と続き、再びステージが暗転。
今度はメンバー全員によるクラップパフォーマンス、しゃもじパフォーマンス、はっぴパフォーマンスと続く。集まったファンが固唾を呑みステージに注目する中、『GERNET』がスタート。この曲も大人数でステージいっぱいに広がってダンスし、とても格好いい。『カラフルデイズ』と続き、1部終了。10分間の休憩時間に入る。
この10分の休憩時間も、ファンを飽きさせない『仕掛け』があった。
スクリーンにメンバーによるグッズ紹介映像が流れ、コミカルなグッズ紹介映像に会場から笑いが起こっていた。
あっという間に10分が過ぎ、開始ベルと共に2部がスタート。
再び全員が登場。『ハレハレ☆パレード』のイントロが流れ、メンバー全員が踊り出す。歌い始めるところで突然ステージ脇から、いかつい面々がステージに入ってきた。
福岡で活動するパフォーマンス集団「あんみつ姫」の登場である。
なんとなく怖いイメージの、ニューハーフの方々である。
なんと、LinQの最初のZeep Fukuoka公演を観た事があるというエピソードが語られメンバーも驚く中、「博多の名物になりたいっ!って小耳に聞いて応援しに来ました!」と気合いいっぱいに声援を送った。
ここでも予定通り(?)に、伊藤麻希さんが引っ張り出され、顔の大きさをいじられる。顔の大きさのメリット(後ろからもちゃんと顔が見える事)が語られ、LinQ卒業後の再就職先としてあんみつ姫を勧誘され、LinQメンバーも祝福(?)する中、改めて『ハレハレ☆パレード』がスタート。応援隊として地元の小学生が登場し、メンバーは客席に降り後方座席まで広がった。
ステージ上では、あんみつ姫メンバーの迫力あるステージにLinQメンバーも目を丸くするほどであった。
2部スタートからのいきなりのパフォーマンスにLinQのお祭りも最高潮に達した状態で、『冒険』と続く。『冒険』のサビでメンバーが肩を組み踊る場面があるが、集まったファンも肩を互いに組み、楽しそうにメンバーと同じダンスを楽しんでいた。
『LinQuest~やがて伝説へ・・・』は、特別に『SHiNTA PLANET REMIX』として歌われた。
オリジナルの楽曲はミディアムテンポな曲であるが、このREMIXはアップテンポである。
この『SHiNTA PLANET REMIX』楽曲は特別な公演しか披露されないため、とても貴重な楽曲を会場に集まったファンは楽しむ事ができた。
最高潮に達したZeep Fukuokaを『FRONTIER』でクールダウン。メンバーがしっとりと歌った。
Qtyメンバーによる『telephone』『Chocolate Kiss』と流れ、ステージにはDJセットと一緒にDJ CHISEIが登場。DJ CHISEIの掛け声と共に、Ladyメンバーによる『Let's feel together』がスタート。『No Lady, No Life』と続き、ステージには4月に卒業した松村くるみさん、6月に卒業を控えた深瀬智聖さん、一ノ瀬みくさんの3人が並ぶ。
初めてLinQ Lady単独公演を行った時に披露された『オリオンのきせき』が歌われる。
歌い終えた3人は、集まったファンに向けてメッセージが伝えられた。(メッセージは要約)
松村くるみさん
「卒業公演を行ったけど、不思議な気持ちで最後のライブを迎えている。嬉しいし感動もしている。一番は5年間応援してくださったファンがいる事で、LinQをしていなかったらこういう事は無かったと思う。卒業公演では家族も熊本地震で来ることが出来なかったが、今日は来てくれている。LinQは卒業するけど、芸能界に携わる活動をしていくのでよろしくお願いします。」
深瀬智聖さん
「LinQに入って5年だが、一番リラックスした状態でライブに臨んでいます。ステージに立つと家族が居て素になってしまったけど、安心感と感謝の気持ちでいっぱい。まだまだ頑張りたいと思うし、LinQメンバーも絶対に絶やさないで走り続けて大きくなって欲しいのが私の一番の願いです。みなさんも見守ってあげてください。ありがとうございました。」
一ノ瀬みくさん
「Zeep Fukuokaに二度と立てないと4月16日に思っていたので、Zeep Fukuokaのステージに踏むことが出来て奇跡だと思ってます。残念ながら、今日、来れない方も居るかもしれないけど、DVDになるかも知れないって、さっきここちゃん(新木こころさん)が言っていたので、来れなかった方はDVDを観てこの空気をつかみ取って欲しい。会場に来てくださったみなさん、最後まで楽しんでいきましょう。大きなステージは(今回が)最後かも知れませんが、最後までがんばって行きます。」
深瀬さん、一ノ瀬さん、松村さんの感謝の気持ちでいっぱいの雰囲気になったところで、『Sweet Dream』がLinQメンバー全員で披露された。そして、3人がMV制作にも携わった『Supreme』と続く。卒業を祝う気持ちと多幸感に包まれて、最後は『フクオカ好いとぉ』で締めくくりライブは終了。
会場全体に響き渡る「替え玉コール(=アンコール)」に応えるように、替え玉スタート。
『Shining Star』では再びメンバーが客席に降り、タオルを回しながら、祭りを楽しんでいた。
曲が終わり、メンバー全員がステージに整列したのち、リーダーの天野なつさんから会場に集まったファンに向けて挨拶があった。
「LinQは、2年前の3周年ライブで「5周年のライブの日にマリンメッセ福岡でライブする」という目標を立てました。
(目標を)実現できなかった事は本当に悔しいし、智聖さん、みくさん、くるみさん、この3人が卒業する前に一緒に実現したかったです。この3人が卒業発表するたびに悔やむ気持ちでいっぱいでした。
でも、たくさんの人のおかげで5周年を迎えることが出来た事、そして5周年のライブにこんなにたくさんの人が来てくれた事を嬉しく思います。ありがとうございます。
私たちLinQは5年間ずっと突っ走ってきました。でも、私はふと思ったんです。前を向く事はもちろん大切な事だけど、時には自分たちの足下を見つめ直したり、自分たちの回りの人を大切に出来てるかを考えてみたり、仲間の事はもちろんだし、ファンのみなさんの事もです。私はそんな思いもあって、今回の5周年のライブメンバーも会議に参加させてもらいました。
本当の意味で、みんなで時間をかけて、みなさんのこういう笑顔を想像して作り上げていく、そして楽しんでもらって幸せを感じてもらえる、それこそがLinQの本当の姿なんじゃないかと思います。
今回の熊本地震によって私達LinQの存在意義も疑われたような気がしました。でも私は、アイドルとして、ステージに立っている人間として、そして九州のひとりとして、まだまだ九州に元気を与えていきたい。たくさんの人の力になりたいと思っています。もちろんアイドルとして、より大きなステージに立ちたい気持ちはあるんですけど、やっぱりメンバーと運営のみなさん、制作のみなさん、そしてファンのみなさん、九州のみなさんと、一歩一歩確実に進んで行きたいと思っています。
そしていつの日か、みなさんが応援して良かった、信じて良かった、そう思ってもらえるように、九州に元気を与えるという原点をしっかり持って、みなさんの期待に一つ一つに応えていく、そんなLinQになっていきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。」
挨拶が終わると、会場から大きな拍手がおこり、天野さんの緊張の顔が笑顔に変わって、5周年公演もいよいよラストスパート。
『for you』『祭りの夜~君を好きになった日』と歌い上げライブは終了した。
最後にメンバー全員がステージに並び、髙木悠未さんより
「6年目は、みなさんに応えたいと思ってやっている事を、形にしていきたい、九州のみなさんから愛されるような、誇ってもらえるようなグループになりたいと思っています。マリンメッセ福岡も成功させたいと思っています。大箱が似合うグループになりたいと思っています。」
新木さくらさんからは
「大きなステージももっと立ちたいし、小さなステージにもいっぱい立って、初心に戻っていろんな人に知ってもらえたら良いなと思っています。スキルアップもしていきたいと思っています。」
天野なつさんからは
「マリンメッセ(福岡)は必ず立ちます。そして、みなさんをLinQで幸せにしたいと思っているので、これからもLinQを楽しみにしていてください。」
と気合いに満ちた想いが伝えられ、約3時間15分の5周年ライブは終了した。
天野なつさんのコメントのとおり、5周年のライブの日にマリンメッセ福岡は叶わなかったが、九州最大(約2000人)のライブハウスであるZeep Fukuokaでほぼ毎年単独ライブを行う事は、LinQの活動にとってすごく大きな意味を持つと感じている。
当初開催予定日であった、4月17日(日)もZeep Fukuokaの計らいで、LinQのために空けておいてくれたというエビソードもあり、LinQは福岡のみならず九州一円に多くのファンがいる事を証明してくれた。
卒業と加入。この5年間にメンバーの卒業、加入を繰り返してきているLinQ。1期メンバーの卒業が続く2016年はLinQにとって大変な年である事は間違いないと思う。しかし、新しいメンバーを加え、今回の5周年公演を終えたLinQは更なる成長を遂げ、多くの人の笑顔の架け橋になると感じた。2016年の活動も目が離せない。
セットリスト
M-01.LinQ Theme
M-02.HANABI!!(全員)
M-03.ウエッサイ!!ガッサイ!!(全員)
M-04.ハジメマシテ(1期メンバー)
M-05.カロリーなんて(~ピザ早食い競争)(2期メンバー~)
M-06.(山木彩乃パフォーマンス~)さくら果実(Qty)
M-07.Sakura物語(Lady)
M-08.シアワセのエナジー
M-09.チャイムが終われば
M-10.ゴーイングマイウェイ!
M-11.クラップパフォーマンス~しゃもじパフォーマンス
M-12.GERNET
M-13.カラフルデイズ
(10分間の休憩)
M-14.ハレハレ☆パレード(全員、あんみつ姫、キッズ)
M-15.冒険
M-16.LinQuest~やがて伝説へ・・・(SHiNTA PLANET REMIX)
M-17.FRONTIER
M-18.telephone(Qty)
M-19.Chocolate Kiss(Qty)
M-20.Let's feel together
M-21. No Lady, No Life
M-22.オリオンのきせき(深瀬智聖、一ノ瀬みく、松村くるみ)
M-23.Sweet Dream
M-24.Supreme
M-25.フクオカ好いとぉ
EN-1.Shining Star
EN-2.for you
EN-3.祭りの夜~君を好きになった日~
【ライブ写真】
[主なスケジュール]
☆アイドル横丁夏祭り!!~2016~
7月 2日(土)~3日(日) 横浜赤レンガパーク
公式サイト:http://www.idolyokocho.com/summerfes2016/
☆TOKYO IDOL FESTIVAL2016
8月 5日(金)~7日(日)
場所:東京 お台場・青海周辺エリア
公式サイト:http://www.idolfes.com/2016/index.html
☆オフィシャルHP
http://loveinq.com/
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