2017/10/17 に公開
2017年10月9日の体育の日に、東京・代官山UNITにて、ぷちぱすぽ☆の4thワンマンライブ〜秋の代官山運動会〜が開催された。代官山UNITは、ぷちぱすぽ☆にとって過去最大のキャパを持つ会場。それ故、メンバーの開始前の緊張はかなりのものだったようだ。
振付を担当する竹中夏海先生のTwitterに舞台袖でのメンバーの様子が動画でアップロードされていたが、「本番前、緊張しすぎてテンションがおかしくなるメンバー」、「円陣で夜泣きするゆなちゃん(山本優菜)」と書かれており、その様子が良く分かる。その合間にスタッフさんの励ます声が聞こえてきて心温まる。
ところが、いざ本番が始まるとその緊張はどこへやら。冒頭から吹っ切れたようなパフォーマンスが見られた。1曲目は『メラメラジャンピン』、続いて『ピンポンの女王』、そして『結果オーライ!ケセラセラ!』と、盛り上がり必至の3曲を立て続けに披露。この3曲は、10月11日リリースのニューシングルに収録されている曲。これに応えてサポーター(ファンの呼称)も、全力でコールを返していた。この疾走感が、まさに大運動会のスタートダッシュだった。
ひと呼吸置いてMCへ。ここでは、PASSPO☆の藤本有紀美さんが「運動会の司会のおねえさん、PASSPO☆のゆっきーです!」とハイテンションに登場。実の妹である藤本理子さんに「ちょっと(声が)高い」と指摘されていた。
ところで、その格好は・・・。二つ結びの髪型(あえてツインテールとは言いません)にメガネ、ぷちぱTシャツをジャージにINしたコーディネート。これについては竹中先生のTwitterに「誰にも頼まれていないのになぜかヤンクミスタイルで全身キメて来て、世代じゃないぷちぱすぽ☆に「ごくせん…?あぁ!」とピンと来られてない所が特に良かったです」と解説が。
ヤンクミスタイルで登場した、PASSPO☆の藤本有紀美
この運動会で優勝すると「アンコールで1曲ソロコーナーを獲得できる」とあって、メンバーは皆真剣な眼差し。 運動会の競技は、コーナーを設けて行われるのかと思いきや、「運動会メドレー」と称し曲をパフォーマンスしながらの進行。
初めの『1.2.サンライズ!』では、パン食い競走や風船割り、そして「給水ロシアンルーレット」(実は5人全員分がセンブリ茶)で苦みを堪えながら歌った。続いての曲『ぷちぱスポーツ』では、曲のテンポが徐々に高速化していき、『熱血ポジティブレヴォリューション』ではステージ上で「ぐるぐるバット」をやってからフラフラの状態で歌う、という展開。見ている側は笑えるのだが、メンバーたちはさぞかし大変だった事だろう。千葉思佳さんは、ステージ中央にゴロンと転がっていた。一方で外園愛里さんは「バレリーナの経験が活きた」ようで10回ぐるぐるした後もしっかりとパフォーマンスをしていた。
パン食い競争の模様
給水ロシアンルーレットでセンブリ茶を飲むメンバー
『熱血ポジティブレヴォリューション』での「ぐるぐるバット」
そんな体当たりのステージが進む中、運動会ゲームは最後の競技へ。メンバー同士1対1のトーナメント方式で綱引きがスタート。この綱引きは前日に公開された動画で千葉思佳さんがシード権を獲得済み。一足お先に決勝に進む事が決まっていた。他のメンバーの戦いは、山本優菜さんを制した八木ひなたさんと、藤本理子さんを制した外園愛里さんが準決勝で対決。この対戦は、外園さんが制した。決勝戦はひとまずお預けで再びライブへ。
綱引きの様子
体を張った運動会に疲れも見せず、『青春ドリーマー』、『全力スイマー』、『LA LA LOVE TRAIN~恋の片道切符~』、『大和なでしこJAPAN』、『サムライガール』と5曲連続でのパフォーマンス。正直、ここまで体力が持つとは思っていなかった。歌やダンスそのもののスキルだけでなく、ライブで不可欠な持久力をしっかりと身につけている、その成長が見える瞬間でもあった。記憶に残ったのが『大和なでしこJAPAN』の後半で、客席にマイクを向けサポーターが合唱していた場面。もちろん、ステージに上がっているのは5人なのだが、サポーターも含めて、この空間にいる人全ての気持ちが合わさって、ぷちぱすぽ☆のライブを作り上げているのだなと感じられた。
さて、ライブも残すところ、あと1曲。それを伝えるMCには、「もう?」という客席からの反応があったが、本当に短く感じる11曲の徒競走だった。ここで、八木ひなたさんと藤本理子さん以外は知らされていなかった展開に。八木さんからメンバー、スタッフそしてサポーターへの手紙が読まれたのだ。「昨日、徹夜で書きました」という手紙の詳細は八木さんのブログに掲載されているので、詳しくはそちらをご覧頂きたい。以下、そのブログから抜粋して引用させていただく。
千葉思佳さんへの手紙
ぷちぱすぽ☆はリーダーがいません。
でも最年長がおもちゅだからこそ、成り立ってると思う。おもちゅが最年長で良かったって心の底から言えます。
〝頼りない最年長だけど頼ってね〟ってゆわれた時泣きそうになったもん、おもちゅはおもちゅでいいんだよ
外園愛里さんへの手紙
ぷちぱ☆のオーディションの時に各場所でダンスレッスン習わないといけなくて、えりとは同じダンススクールだったんだよね。
でもひな本当に本当にダンス嫌いで逃げ出したかったくてマックで時間潰してた時もありました。
でもえりがいたからこそ、ダンスレッスン頑張ろうって思えたし、アイドルになれたね。感謝しかない。
藤本理子さんへの手紙
ひなが色んなものに押しつぶされそうになってライブすることが怖くなっちゃった時に
りこはひなの背中をさすってずっと励ましてくれました。りこがいなかったらもうダメだね。りこが急スピードで可愛くなっていって私本当にどうしようって感じ、近くで見れて嬉しいの^^
山本優菜さんへの手紙
ゆなとは沢山喧嘩してきたね。
沢山ぶつかってきた、喧嘩するほど仲がいいってひなたちの事を言うんだって思ったことあるもんゆなは本当にいい子で、いい子すぎてお姉ちゃんたまに心配になるけど、ゆなの自分らしくのびのびしてる姿が大好きなのよ。
手紙が読み上げられる度、それぞれメンバーの目から涙がにじんでいた。「なんでこんなの、ここで読むのさ。泣いちゃうじゃん。ありがとう。」と千葉さんは既に泣き顔。外園さんは八木さんと同じ様にダンスに苦手意識を持っていた事を話し、「ひなたは、いつも相談にのってくれて、支えてもらっています。感謝してます。」と気持ちを伝えていた。藤本さんは、八木さんに「たまに甘えてくる理子が大好きです」と言われて「甘えてないよ」と照れながら答えていた。山本優菜さんは、一言「ありがとう」というのが精いっぱいなほど泣いていた。そして、ぷちぱすぽ☆の結成にあたってアイドルをやるかどうか悩んだ時に支えてくれたスタッフさん、いつも相談にのってくれるPASSPO☆のメンバー、ずっと支えてくれているサポーターの方たちへの感謝の気持ちがこもった手紙が読み上げられた。
本編最後の曲は、ぷちぱすぽ☆の2ndシングル『Go Fight! Fly High!』。藤本理子さんいわく「ひとつになれる曲を持ってきました」と。歌詞もエモーショナルで、客席のサポーターも、隣の人同士肩を組んで、ステージに声援を送る姿が見られた。
曲が終わり、感謝の気持ちを伝えつつステージを去るメンバーたち。客席からは「まだまだ物足りないぞー!みんなで一緒に『ぷ!ち!ぱ!』でアンコールすっぞー!」と張りのある声が。それに続いて『ぷ!ち!ぱ!』のコールが鳴り響いた。ほどなく、お揃いのデザインの「ぷちぱTシャツ」で登場したぷちぱすぽ☆のメンバー。そして手にしていたのは新グッズのマフラータオル。このタオルのデザインは外園さんで、「運動会をモチーフにイラストを描いた」そう。そして旗のイラストにPASSPO☆の飛行機が描かれており、藤本理子さんが「(舞台袖にいる)ゆっきーが、すごいニコニコしてる」と話していた。
ぷちぱTシャツで登場したメンバー
その藤本有紀美さんが再びステージに登場。そして千葉さんVS外園さんの綱引き決勝戦が行われた。「途中までイケる、と思った」という千葉さんに対して、外園さんが後半グイグイと綱を引いて優勝。ご褒美のソロコーナーを勝ち取った。ソロ曲は『サムライガール』。会場が緑のサイリウムの光(外園さん担当カラー)で埋め尽くされ、さながら「草原の様」だった。
綱引き決勝戦の模様
最終スコア
外園愛里ソロ
アンコールの締めは、全員で歌う『ウルトラサンバ』ならぬ『ウルトラウルトラウルトラサンバ』が披露された。ラスト1曲を出来るだけ長くサポーターのみんなと一緒に過ごしたいというメンバーの意向が反映された形。しかしサビが5回も繰り返されるという「なかなか終わらないバージョン」。すでにパワー全開でのパフォーマンス、それに応じてのサポーターの側も全力での応援が続いた中、ラスト競技に1500m走を持ってきたような感覚だった。いや、むしろメンバーとサポーターの気持ちのロングリレーだったのかも知れない。想いの詰まったバトンがステージと客席の間で繰り返し受け渡されていた。
この日、サプライズ発表として、2018年3月21日(水・祝)、原宿ベルエポックにて5thワンマンライブが開催される事が決定した。5か月後の次なる「大会」に、どんな成長が見られるのか、今から楽しみで仕方がない。
(写真・文: 矢口 明)
セットリスト
メラメラジャンピン
ピンポンの女王
結果オーライ!ケセラセラ!
1.2.サンライズ!
ぷちぱスポーツ
熱血ポジティブレヴォリューション
青春ドリーマー
全力スイマー
LA LA LOVE TRAIN~恋の片道切符~
大和なでしこJAPAN
サムライガール
Go Fight! Fly High!
~アンコール~
サムライガール(外園愛里ソロ)
ウルトラウルトラウルトラサンバ
ライブ写真
▽ぷちぱすぽ☆ オフィシャルサイト
http://putipasspo.jp/
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