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アリスインプロジェクト×久保田唱(企画演劇集団ボクラ団義) 舞台「バックイン・ミレニアム」記者発表会レポート

2017/08/01 に公開

 来たる8月9日(水)からアリスインプロジェクトの舞台『バックイン・ミレニアム』が上演される。それに先立って、7月30日、東京・池袋にて公演記者発表会が行われた。

 演劇カンパニーアリスインプロジェクト2017年8月公演は、2011年、2012年、2015年と過去3回に渡り上演され、熱い支持を得てきたタイムスリップ作品『ハイスクールミレニアム』のサイドストリー「バックイン・ミレニアム」が登場。 上演中の演目の舞台袖で展開される新たなタイムスリップストーリーとなっている。作・演出はもちろんボクラ団義の久保田唱氏。久保田氏、得意の斬新な設定とロジカルでスピード感のある脚本、演出が冴えわたるガールズ演劇の新しい傑作が生まれる。

 本作は元SUPER☆GiRLS八坂沙織さん、元SKE48小林亜実さんのW主演となっている。また本作が復帰作となる元ハコイリ♡ムスメ菅沼もにかさん、元SIRゆうのさん、元じぇるの!針谷早織さん、元Tokyo Cheer② Partyの芦原優愛さん、そして特別出演で元AKB48の岩田華怜さんの出演も決定。アイドルから女優へと転身を図る女性キャストが中心となり久保田作品に挑戦する。今回も女性キャストオンリーの総勢36名で、華やかな舞台になること間違いない。

 まず、この物語は女子校の演劇部で起こるタイムスリップを描いた作品なのだが、その場所とタイミングが独特。タイムスリップを題材にした演劇『ハイスクールミレニアム』上演中の舞台袖で、本当のタイムスリップが起きてしまう、そんなお話。

 脚本・演出の久保田唱氏は、「アリスインプロジェクトの舞台は、1年半ぶりになるのですが、3回上演させて頂いた『ハイスクールミレニアム』の作者でもあるので、作者ならではの面白さを伝えていければと思っています。」と話していた。この作品は舞台袖での出来事を描いているのだが、普段は役者や舞台に関わるスタッフしか知らない世界を見られるのが、ある意味で楽しいのではないだろうか。


主演・神楽坂 京香役 八坂沙織さん。


 神楽坂 京香役 八坂沙織さんは記者会見で「アリスインプロジェクトの舞台では、『魔銃ドナー』に続いて、今回はダブル主演ですが、また主演をやらせて頂く事となりました。ガールズ演劇なんですけど(座組の平均)年齢を上げてしまってすみません。若い子たちに負けずに頑張りたいと思います!」と意気込みを語っていた。また、「私は、違う年代で、『ハイスクール・ミレニアム』の主役を演じている女優(西暦2030年の売れっ子女優らしい)という役なんですけど、メインとなるのが舞台袖なので、舞台監督役の子がいたりします。私たちは当たり前に舞台袖でどういう事が行われているか知っているんですけど、お客さんに知って頂けたら、より舞台に興味を持って頂けるんじゃないかと思います。」と話していた。


W主演・柏木 千奈美役 小林亜実さん。


 ダブル主演となる 柏木 千奈美役 小林亜実さんは「アリスインプロジェクトさんは、初めてなんですけれど、女の子だけの舞台で、アイドル舞台と思われないような素敵な作品に、みんなで力を合わせてしていきたいと思います。」と意気込みを語っていた。

 また、「柏木 千奈美という役は、高校の演劇部の部長の役で、その演劇部で『ハイスクールミレニアム』という作品をやりたいと言い出す本人」とのこと。「演劇、そして『ハイスクールミレニアム』に関しての情熱の強さが人一倍ある役。舞台袖でいろんなことが起きて、どうしていいか分からなくなる、でも舞台は進めていかなくてはいけない」という状況に悩む役柄の様だ。「私も普段、舞台に立たせて頂くので、舞台に出演する側だったり、作る側の気持ちが良く分かるので、そういう気持ちを上手く伝えられたらなと思います。」と話していた。


鴨嘴 泉(かものはし いずみ)役 菅沼もにかさん。


 鴨嘴 泉(かものはし いずみ)役 菅沼もにかさんは、昨年から一時活動を休止していたが、本作で約1年ぶりの復帰となる。自身も「久しぶりの舞台なので、一生懸命がんばります。よろしくお願いします」と話していた。菅沼さんは、本作と関係のある舞台『ハイスクール・ミレニアム2015』(2015年暮れに上演)に水沢沙希役として出演している。前回は、普通の女子高校の役柄だったが、今回は「違う時代から一人タイムスリップしてくる女子高生の役」 となるそう。「タイムスリップを愉しんでいる役」らしい。

 ちなみに、舞台上演期間中の8月12日(土)は、菅沼もにかさんの17歳の誕生日なので、ファンの方は公演を観て、終演後、お祝いの言葉をかけてみてはいかがだろう。また、菅沼さんは7月15日にInstagramを始めたばかり。今回の舞台衣装での写真もアップされているので、併せて見てみるのも良いかと。 

菅沼もにかさんInstagram
https://www.instagram.com/monika_suganuma/
 

特別出演・流番地 美留香(ながればんち みるか)役の岩田華怜さん。


 役名は、流番地 美留香(ながればんち みるか)。またまた難読の役名が出現したと思った方は、きっと『ハイスクール・ミレニアム2015』の真剣勢見香織(しんけんぜみかおり)を思い出したのではなかろうか。 ふと「流番地」という姓が実在するのか調べてみたのだが、「流」さん(全国で700人)や「流合」さん(全国で130人)というものは見つかったが、「流番地」さんは居ないらしい。

 岩田さんは、この「流番地さんという名前にも舞台のキーとなる秘密が隠されている・・・かもしれないので、皆さん、私の名前にも注目してください」とのこと。

 「久しぶりに、大勢の女の子だけの舞台なのですけど、AKBにいた頃を思い出して、懐かしさもあり、ちょっと緊張もしています。」とのこと。「でも、前に舞台で一緒だった八坂さんや舞川みやこさんもいらっしゃいますし、小林亜美さんも(SKE48のメンバーとして)先輩なので、助けて頂きながら、リラックスして稽古に臨めたので良かったなと思っています。」と話していた。

 記者から「元AKBの方でお芝居をする人が増えていますがライバル視をしたりしますか?」という質問があると、岩田さんは、「お芝居の現場で、元48グループの子や現役の子にも会う事が増えてきて、やっぱりみんな女優さんという職業に魅力を感じているんだなと思います。同じ女優という仕事を目指している人間としては嬉しかったりもします。同期でも舞台で頑張っている子も多いですし、48出身ということで、世間から見たら「アイドル出身」ということになるんですけど、女優さんとして認めてもらうまでに、私も今苦戦中なんですけども、チーム48みたいな感じで、みんなで、ただのアイドルじゃないんだというところを、場所は違えど、見せていけたらいいなと思っています。私的には48グループは家族だと思っているので、、お互い高め合いながら、もちろんライバルでは有りますけど、みんなが頑張っているから私も頑張れるので、そういう関係はすごく素敵だなと思っています。がんばります!」と語っていた。


 さて、まだまだお伝えしたいキャスト陣の魅力やエピソードがあるのだが、今回はここまで。記者会見では、とにかく座組の雰囲気の良さ、キャストの前向きな姿勢が見えた。『ハイスクールミレニアム』シリーズを観劇した方にはもちろん、初めて「ミレニアム」の世界を知る方々にとっても、面白い作品になること間違いないだろう。

 今回、タイムスリップという特殊要素はあるにしても、舞台袖という特殊な場所を描く作品は、演劇を見る側としても興味深い。ピンと来ない方は、久保田氏の話にもあったように、三谷幸喜氏の脚本・演出作『ショウ・マスト・ゴー・オン 幕を降ろすな』を想像して頂くといいかも知れない。また、久保田氏は自身の作・演出で昨年9月に上演された『バックトゥ ザ 舞台袖 〜The stagewing of THRee’S〜』と『ハイスクール・ミレニアム』を「かけ合わせて、でも全く新たなものを創り出した作品」とも話していた。いったいどんな舞台になるのだろうか。

 上演まで、残すところ1週間ほどとなったが、キャストとスタッフの顔からは、明るく前向きな表情が伺える。 本作が、どんな仕上がりを見せるのか今から楽しみで仕方がない。

(取材・文: 矢口 明)



シングルキャスト。
前列左から、針谷早織さん、八坂沙織さん、小林亜実さん、菅沼もにかさん、ゆうのさん。
後列左から、平山空さん、大友歩さん、芦原優愛さん、樫村みなみさん、渡辺菜友さん。


ダブルキャスト時組。
前列左から、佐藤愛さん、えのきさりなさん、鳥越ゆずさん、本田宇蘭さん、初鹿野菜月さん、笹木ありささん。
後列左から、梶田翔子さん、鈴木千夏さん、シミズアスナさん、島崎未来さん、有本羽菜さん、水野夏子さん。


ダブルキャスト空組。
前列左から、佐藤琴乃さん、天音さん、星秀美さん、薬師寺文さん、来栖仁愛さん、南風姫さん。
後列左から、宮崎優衣さん、渡邊エリーさん、西森じんさん、前園かえでさん、熊倉彩乃さん、逢坂美月さん。


アリスインプロジェクト2017年8月公演 舞台『バックイン・ミレニアム』

【公演日程】 
日程:
2017年8月9日(水)~ 8月16日(水)※全14公演

開演:
8月
09日・水=19:00(時)
10日・木=19:00(空)
11日・金=14:00(時)・19:00(空)
12日・土=13:00(空)・18:00(時)
13日・日=13:00(空)・18:00(時)
14日・月=13:00(時)・18:00(空)
15日・火=13:00(空)・18:00(時)
16日・水=12:00(時)・17:00(空)

※ロビー開場・物販開始は60分前、客席開場は30分前となります。
※一部ダブルキャスト

【劇場】
新宿村LIVE(225席)
東京都新宿区北新宿2-1-2 新宿村CENTRAL B2

【チケット】
S席7,000円(税込)(最前3列)
A席5,000円(税込)(4列目以降)
※全席指定席
カンフェティ・こりっちにて 7月14日(金)
昼12時よりチケット発売予定
※S席はカンフェティのみの販売となります。こりっちでのお取り扱いはございません。

【公式サイト】 
http://aliceintheater.info/ ※最新情報、随時更新中


■出演者
シングルキャスト
八坂沙織/小林亜実/菅沼もにか/ゆうの/針谷早織/舞川みやこ/芦原優愛/樫村みなみ/渡辺菜友/大友歩/平山空

特別出演
岩田華怜

ダブルキャスト
時組
笹木ありさ/佐藤愛/鈴木千夏/シミズアスナ/えのきさりな/水野夏子/梶田翔子/有本羽菜/初鹿野菜月/島崎未来/本田宇蘭/鳥越ゆず

空組 
宮崎優衣/佐藤琴乃/天音/星秀美/薬師寺文/渡邊エリー/西森じん/南風姫/熊倉彩乃/前園かえで/逢坂美月/来栖仁愛


【スタッフ】
演出・脚本:久保田唱(ボクラ団義)
企画:鈴木正博
プロデューサー:美濃部慶
制作総括:青柳一夫(MAGMA)
制作:舞台「バックイン・ミレニアム」実行委員会
製作: アリスイン株式会社
制作協力:オフィスAdaD・ MAGMA・STUDIO Kz・ボクラ団義

【あらすじ】

私立栄凛女子高等学校に通う柏木千奈美(かしわぎ ちなみ)は、演劇部の部長である。
その日は文化祭。演劇部が練習を重ねてきた舞台『ハイスクール・ミレニアム』をついに上演する日であった。
しかし開演してから数分経った時、上演中の舞台から主演の「真琴」役である、二年生の部員・佐倉愛理(さくら あいり)が、突如として予定に無い「退場」をする。

舞台袖で「やっぱり出たくない」と泣き叫ぶ愛理に演出として舞台に戻るよう、千奈美が近づいたその時、舞台袖では大きな変化が起こる。轟音と共に時空の乱れが発生し、次の瞬間そこには、一人の女優が立っていた。 彼女は神楽坂京香(かぐらざか きょうか)。
西暦2030年の演劇界ではその名を知らないものはいない、売れっ子の女優である。
タイムスリップものの舞台の舞台袖で、本当にタイムスリップが起こったのだ。
更にその舞台袖では時空の乱れが発生し、続々と次のタイムスリップ者が現れる……。

様々な時代から続々奇妙なタイムスリップ者が集まる中、「時空を超えた代役」でつなぐ、絶対に幕を降ろせない舞台の「舞台袖」の物語が始まる。

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