2016/06/29 に公開
活動期間の短いグループが多いアイドルシーンの中、6年間という歩みはアイドルユニットとしてはすでにベテランの部類に入る。「渋谷系アイドルユニット」とテーマを掲げ活動をスタート。幾度となくメンバーチェンジを繰り返しながら、次第に「アイドロック(アイドル+ロック)」というスタイルにシフト。「アイドルを標榜するアーティスト」という意識を抱いたことが、CANDY GO!GO!を、長く活動を続けてゆく存在に変えていった。逆に捉えれば、根強い支持を得てゆく愛されるユニットに変われたことが、年齢による卒業という概念を打ち壊す成果へと繋がった。
7月で活動7年目に突入するCANDY GO!GO!は、今年1月にシングル『over&over/大切なお知らせ』を発売し、メジャーへと進出。8月17日には、PARSONZのギタリストである本田毅も楽曲プロデュースに参加したメジャー第2弾シングル『ワンチャン☆サマー/endroll』の発売も決定している。
CANDY GO!GO!は6月27日(月)に、結成6周年を記念したワンマンライブ「6周年記念 CANDY GO!GO!~6th Anniversary Live~@渋谷WOMB」を渋谷WOMBを舞台に行った。ゲストに招いたFeamを間に挟み、この日は二部編成でライブを実施。その模様を以下にお伝えしよう。
第一部は「渋谷系アイドル」の言葉が似合う頃の楽曲を。つまり、キュートに弾けたアイドルポップなスタイルを軸に据えていた時期のCANDY GO!GO!を映し出したセットリストを中心に組まれていた。
「CANDYいくぞー!!」の声を合図に飛び出したのが、キュートに、キュンと弾けたカバー曲『U&I』。「君がそばにいるだけで」。彼女たちが歌う想いは昔も今も何も変わらない。最近のパワフルなステージングを見慣れているせいか、可愛い仕種や振りを軸に据えたアイドル然とした姿に、ついドキッとしてしまう。でも、相変わらず客席からは野太い声が飛び交えば、メンバーの煽る声にも野太い表情が。やはり、魂はすっかりアイドロックしてるということだ。
この日が誕生日だった菜月アイルの歌声を合図に始まったのが、『Forever~あなたのとこへ~』。優しく軽やかに弾む振りにも関わらずダイナミックな動きに感じるのも、彼女たちの自信と貫祿が成したもの。何よりCANDYSTたちの声援が、天井の高いCLUBという空間に大きく共鳴し続けていた。今宵も一体感したパワーは凄まじい!!
演奏は一気に速度を上げ出した。カバー曲『Don's Say Lazy』を通し「オイ!オイ!!」と熱く熱くCANDYSTたちを煽り出した。煽るときのメンバーらのがなり声の、中でも、この日が誕生日の菜月アイルの気合いの入った煽り声には本気で圧倒されるパワーが漲っていた。さすが、煽り女王だけのことはある。フロアーではサークルモッシュしてゆく風景も生まれていた。
「もっともっとあなたを強く強く激しく」「ずっとずっと愛して」、『絶対加速少女C』を通し、大人の色気を持ってCANDYSTたちをセクシーに挑発してゆくメンバーたち。黒い魔性な色気に、誰もが絶叫で想いを返していた。スリリングでムーディな、影を背負った興奮と躍動は一度惚れたらかならず病み付きになる。
一体化したパワフルな歌声を、軽快に励む演奏の上に重ねだした。『道玄坂ラリアット』が、感情を熱く熱く昂らせてゆく。テンポの速いダンスビートという理由もあるのか、メロディアスながらも迫力満載な歌声と躍動するビートに触れていると、昇天してゆく気分だ。
「もっとみんなぶっ壊れていくぞ!!」。パッションあふれたなぎさりんの煽りを合図に飛び出したのが、『おとなの事情』。魂を熱く掻き立てる歌に煽られ、気持ちがどんどん上がり続けてゆく。限界まで感情をヒートアップさせないと、7人の放つパワフルな歌の魂に負けてしまう。何時しか会場は、気迫と熱気をぶつけあうバトルな空間に変貌していた。腹の底から沸き上がる絶叫を止めたくない。流れる汗さえ、熱狂という最高の勲章だ。
なぎさりんの歌からの幕開け。そこへ重なるメンバーたちの歌声。哀切な中に情熱を抱いた『そしてまた逢えると云うよ』が、気持ちを嬉しく震わせてゆく。あふれだす歓喜の想いが、何時しか絶叫へと変わっていた。 一切ライブを止めることなく、どんどん上がり続けてゆくCANDY GO!GO!のステージ。限界を超越した戦いを笑顔で繰り広げてゆく、それを味わいたくてメンバーもCANDYSTたちもこの会場に足を運んでいる。終盤には、メンバーとCANDYSTたちが、それぞれに大きなサークルを作りながら舞台上やフロアーを走り続けていた。そして…。
最後を飾ったのが、活動初期からCANDY GO!GO!のライブに一体感を描き続けてきたCANDY GO!GO!とCANDYSTたちとのテーマ曲『We are!!!!!!!』だ。「みなさん死ぬ気でかかってきてください」の煽り声の、なんてリアルなことか。「一人ぼっちじゃない、私が側にいるよ~何時までもこの場所から輝き続けてるよ」。その言葉通りの人生を、CANDY GO!GO!は6年間送り続けてきた。その想いを積み重ねた一つの結晶が、この日の熱狂という答えを導いていた。その輝きは、月日や経験を重ねるごとに、仲間たちを加えるたびに増し続けている。その証明を、前半部に作りあげた熱狂の中で、汗まみれになりながら実感していた。
ゲストで登場したFeamのライブを挟み、ふたたびCANDY GO!GO!のステージへ。
ここからは、最近のCANDY GO!GO!の姿を。つまり、「アイドロック」な音楽性を軸に据えた曲たちを彼女たちは突きつけてきた。
「CANDYいくぞー!!」、第二部は、冒頭から絶叫のやり取りを繰り広げた『神様のイジ悪』からスタート。なぎさりんが菜月アイルが、磯野未来が高城しおりが、クールな雰囲気のもとマイクをリレーしながら歌ってゆく。メンバー個々の魅力を味わいつつ、サビでは一体化した迫力ある歌声も彼女たちは響かせていた。もちろん客席からは、ずっと野太い絶叫が響いていた。
菜月アイルが客席を熱く熱く煽りだした。エッジ鋭いロックビートが炸裂。スリリングな楽曲の上で挑発するように『JACK!』を歌うメンバーたち。小柄な磯野未来がフロントでセクシーにCANDYSTたちを惑わせてゆく。間奏のダンスパートでは佐伯かなを中心に妖艶なステージングも展開。CANDY GO!GO!が魅せる女豹のような表情や仕種の、なんて身体に刺激的なことか。
ありのまま、思うまま、自由奔放に舞台上で歌い踊るメンバーたち。『ありのまま、思うままに走れ!』に挑発され、客席の絶叫もひと際大きさを増していた。
ここからは、8月17日に発売になるメジャー第2弾シングルへ収録した曲たちを立て続けに披露。ZIGGYの『GLORIA』を彷彿させるのが、疾走感満載のビートロックナンバー『endroll』。駆け上がるギターリフが、気持ちを嬉しく昂らせてゆく。何より、リードを取るなぎさりんの凛々しい歌声と磯野未来の伸びやかな歌声のやり取りと2人の重なり合ったハーモニーの美しい華やかさに、気持ちが武者震いを覚えていた。なんて、ロックな衝動とアイドル然とした華やかさを重ねた歌なんだ。90年代を駆けめぐったバンドブームの熱狂を、この歌が甦らせてくれるようだ。
この日が初披露となった、PARSONZのギタリスト本田毅が楽曲を手がけた『ワンチャン☆サマー』。サグザクとしたギターサウンドが跳ねた演奏の上で炸裂。なぎさりんと菜月アイルの野太い歌声のなんて挑発的なことか。ちょっぴり切ない歌メロながら、触れてる間その場で飛び跳ね、はしゃがずにいれないパーティなロックチューンだ。余談だが、メンバーいわく「音源ではしっとり系。ライブとはまったく表情が違う」とのこと。その違いを、ぜひ耳にしたい。
舞台上には、菜月アイルと磯野未来の姿が。2人が歌ったのは、パワフルにセクシーに挑発していく、重量感を抱いたロックナンバーの『スパイラルLINE』。男勝りな2人が力いっぱい歌を掛け合ってゆく迫力の、なんて凛々しかったことか。ライブで熱狂を描く豪快な楽曲が、またも誕生した。
一転、なぎさりんと佐伯かなの2人は、哀切な想いを詰め込んだメロウバラードの『BLUE JAY』を披露。温かい気持ちを込めた歌声を、2人は優しく美しく場内に響かせてゆく。サビでハモったときの透明感を持った歌声のなんて麗しかったことか。「君の変わりはいないんだ」。これは、なぎさりんが大切なパートナーである佐伯かなにプレゼントした歌、触れた人の涙腺を刺激する素敵なメロウナンバーが、またも誕生した。ともに手を繋ぎながら、なぎさりんの言葉を受け止め、涙ぐみながら歌っていた佐伯かな。2人の強く清い絆に、こちらまですっかりもらい涙していた。
『そこに二度寝しよう』は、CANDY GO!GO!の新境地を切り開いた、重い低音ビートを軸に据えたダンスロックナンバー。サウンドはクラブ系寄りだが、歌や踊りはとても力強く躍動的。だからこそ、自然に気持ちも熱く昂っていた。
ライブは終盤戦へ。ハイウェイをアクセル全開で一気に駆け抜けるようメジャー第一弾シングル『overdrive』が飛び出した。激しく挑発的に、ワイルドに、CANDY GO!GO!の中にある野生を解き放ちながらCANDYSTたちをガンガンに煽ってゆく。熱した感情をヤバいくらいに彼女たちが刺激してゆく。このまま壊れるまで騒ぐしかない?!。むしろ、それがここのルールだ。
「今日だけは、七周年に向かう私たちにエールをください」。佐伯かなの言葉に続いて流れたのが、触れた人たちの気持ちに沸き立つ勇気と高揚を与えてゆく『ファンファーレ』だ。「立ち上がれ、立ち向かえ、すべてを超えよう」。その言葉が、未来へ希望を抱く歌のファンファーレとして胸にしっかりと響いてきた。
最後を飾ったのは、メラメラと気持ちに火をつけてゆくスタイリッシュでパワフルな『Cinderella Call』。女性だからこその意志や意識を持って力強く生き様を宣言してゆく。彼女たちは、何時だって美しく気高く輝き続けている。いや、その輝きを身にまとおうと自分たちを磨き続けている。彼女たちには深夜0時に解ける魔法なんて存在しない。夢を信じる気持ちを失くさない限り、CANDY GO!GO!は24時間ズッと輝くシンデレラで居続けてゆく。そんな、僕らに夢と希望と勇気を与えてゆく輝く存在であり続けるはずだ。
熱狂やまない声を受け、ふたたび7人は舞台へ。「CANDY GO!GO!はみなさんにどってどんな場所ですか??。CANDY GO!GO!は私たちにとって生きがいの場所です。最初は目標もないアイドルだったのが、今は上を目指す、アイドロックというジャンルを切り開く目標を持って突き進んでいます。CANDY GO!GO!という名前を一生残し、ババドルとして55歳まで続けながら、みんなが戻ってこれる場所を築き続けていくので、これからもよろしくお願いします」と、7年目へ向けての豊富を語ったのが、なぎさりん。
最後に届けたのが、触れた人たちの気持ちを笑顔で開放してゆく『大切なお知らせ』。これまでの歩みへ、これからの日々に嬉しい期待を感じながら。会場中の人たちが想いを一つに、『大切なお知らせ』を歌うメンバーたちへ温かいエールを贈っていた。
アイドルからアイドロックへと進化成長してきた6年間の歩みを、CANDY GO!GO!は二部構成という形を通し示してくれた。これから彼女たちは、7年目という新しいページへ、また刺激的な事件を綴り続けゆく。これまでがそうだったように、7年目のページもだいぶ色濃くなりそうだ。ぜひ、一緒にその姿を、あなた自身のページにも刻んでいただきたい。
TEXT:長澤智典
―セットリスト―
第一部
『U&I』
『Forever~あなたのとこへ~』
『Don's Say Lazy』
『絶対加速少女C』
『道玄坂ラリアット』
『おとなの事情』
『そしてまた逢えると云うよ』
『We are!!!!!!!』
第二部
『神様のイジ悪』
『JACK!』
『ありのまま、思うままに走れ!』
『endroll』
『ワンチャン☆サマー』
『スパイラルLIFE』(菜月アイル&磯野未来)
『BLUE JAY』(なぎさりん&佐伯かな)
『そこに二度寝しよう』
『overdrive』
『ファンファーレ』
『Cinderella Call』
-ENCORE-
『大切なお知らせ』
CANDY GO!GO! Web
オフィシャルサイト
http://one2one-agency.com/
テイチクエンタテインメントCANDYサイト
http://www.teichiku.co.jp/artist/candy-gogo/
★CD情報★
両A面シングル
『ワンチャン☆サマー』
作詞:なぎさりん/作曲:本田毅/編曲:本田毅
『endroll』
作詞:なぎさりん/作曲:OKB/編曲:OKB
発売日:2016年8月17日
発売元・販売元:テイチクエンタテイメントインペリアルレコード
-A
商品番号:TECI-517
POS:4988004 140525
定価:\1,111+税
収録楽曲:1)「ワンチャン☆サマー」 2)「endroll」 3)「そこに二度寝しよう」
TYPE-B
商品番号:TECI-518
POS:4988004 140532
定価:\1,111+税
収録楽曲:1)「ワンチャン☆サマー」 2)「endroll」 3)「スパイラルLINE」
TYPE-C
商品番号:TECI-519
POS:4988004 140549
定価:\1,111+税
収録楽曲:1)「ワンチャン☆サマー」 2)「endroll」 3)「BLUE JAY」
※※3タイプ共にジャケットデザイン別タイプ
★LIVE情報★
【菜月アイル生誕公演】
7月3日(日)
会場:池袋ブラックホール
開場17時/開演17時30分
予約&前売3000円/当日3500円
出演:菜月アイル
ゲスト:CANDY GO!GO!、FlyingMermaid 他
「CANDYGO!GO!新作シングルCDリリース記念公演」
8月15日(月)
会場:TSUTAYA O-west (渋谷)
開場18時/開演18時30分
前売2000円 当日2500円*各1D別
出演:CANDYGO!GO!
*スペシャルゲスト有「CANDYGO!GO!新作シングルCDリリース記念公演」
★プロフィール★
【CANDY GO! GO!】
・2010年から活動スタートしたロックアイドルグループ。都内渋谷を中心に「アイドル」の陽気さと「ロック」の熱さ激しさを追い求め、「アイドロック」と提唱している。
昨年秋、初めての赤坂BLITZ単独公演を成功させ、今年1月にメジャーデビュー。その1st.シングル「overdrive」がグループ初のオリコンウィークリー8位のチャートイン、さまざまなメディアで紹介された。また、今年3月から全国ツアーを敢行、5月3日の新宿ReNYでのツアーファイナルでは全曲バックバンドスタイでのステージが話題を呼んだ。
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