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ソロ曲やダンスも披露!現役女子高生バンドLe Lienの1stワンマンライブレポート

2016/02/15 に公開

 2016年2月11日、東京・原宿アストロホールにて、Le Lienの1stワンマンライブ、「まだはやい?んなことないない!Le Lien初ワンマンライブ~40x~」が開催された。

 今回のライブは”文化祭”がテーマ。私立絆高校の”絆祭”と題し、Le Lienとファミーユ(Le Lienファンの呼称)との絆を確かめ、深めるイベントとなった。当日は学生服で来場したファンには特別に校章がプレゼントされるという事で、年齢関係なく多くの学生が集結した。


テーマは文化祭。アストロを満員にした、学生ファミーユ

 会場は、後ろまで人が詰めかけたギュウギュウ状態だった。事前に「チケットはSOLD OUT!!」という言葉を確認していたとはいえ、前後左右の人たちとスペースを分かち合いながら(この日は女性専用スペースも用意)、誰もが熱を感じたくてウズウズしていた姿を見ていたら、改めて「Le Lienと絆を求めてる人たちがこんなにも増えたんだなぁ」と嬉しさを覚えていた。

 自分も初めて触れたのは昨年5月のように、まだLe Lienとの絆は一年もない。いや、絆と呼べるほどの関係性があるのかさえ不確かだ。でも、彼女らの楽しんでる、楽しませようとしている姿と、彼女らの趣旨に賛同し、失礼だが似合わない学生服姿で無邪気に熱い青春覚える絶叫を返してゆく姿とのやり取りを見ていたら…いや、交わし合う空気に触れていると、こっちまでにやけてしまうんだよ。

 この日は”文化祭”をテーマに実施。なぜ文化祭だったかという理由を、Shioneさん(Vo&G)は「今年3月でMinami(Key)が高校を卒業、全員高校生として文化祭を行えるのはこの春までが最後。だから、みんなと一緒に文化祭の想い出を作ろう」
と、このテーマにした経緯を話してくれた。

 Le Lienにとって、この日が1stワンマンライブ。そして、”現役女子高生バンド”Le Lienとしては、最後のワンマンライブにもなった。

 その時期を遠く離れてしまったからこそ感じる、”高校生”という時代の中で感じていた想い。今思えばくだらない事やしょうもない事も多かった。でも、何事に対しても無邪気に、そしてバカみたいに真剣になれたからこそ、今振り返るとキラキラ輝いて見えていた。きっと4人にとっても、この日のワンマンライブは「最高の高校時代の想い出」として…いつかきっと、忘れられない眩しい想い出として、胸の中で輝き続けていくんだろうなと思っている。

 もちろん、彼女たちの呼びかけに合わせ、学生服姿で会場へ足を運び、たった一夜限りとはいえLe Lienと同じ学園の生徒となった人たちや、私服姿の高校生へ戻り、同じく文化祭に遊びに来たあの頃の生徒たちも、この日のワンマンライブを、忘れたくない青春の記念日として、心の卒業文集へ想い出として刻み込んでいたに違いない。余談になるが、制服を着た女性たちは(たぶん)現役の中高生が多く、それだけ、同世代からの支持がLe Lienの強みになっているのも事実だ。


待ちに待ったライブの始まり。まるで高校生に戻ったような錯覚

 ライブは、いきなり甘い青春のトキメキ感じさせる、いや、ジワジワと胸の高鳴りを覚えてゆく『Be My Boyfriend!』から幕を開けた。Le Lienの歌や演奏が、心のカンバスへどんどん明るい色を塗りたくってゆく。嬉しいくらいに鼓動がドキドキと速度を上げていた、そんな気分だ。

 「まだまだ盛り上がっていくよー!!」。Shioneさんの声を合図に、情熱抱いた『Every time~きらいのはんたい。~』を演奏。サビでは、会場中のファミーユたちがタオル振りまわしはしゃぎ出していた。どんどん高まるワクワクな気分。

 そこへ届けたのが、Le Lienの1stシングル『がんばりDoki』だ。青春の香り詰め込んだこの歌に触れながら、胸のドキドキを沈められるわけがない。マジにドキドキな気持ちを、誰もが素直に4人へぶつけてゆく。張り裂けそうなくらいドキドキとした胸の高鳴り。そう、『がんばりDoki』を歌うLe Lienの姿を通す事で、僕らはいつだって全力投球で夢中になっていた"あの時の自分"に戻れる。それが嬉しいんだ。

 続く、スキップビート効いたロックンロールナンバー『Brand New Beat』や、私立恵比寿中学のカバー『大人はわかってくれない』を演奏していた頃には、笑顔ではしゃがずにはいれない気分だった。



初めてのワンマンだからこそ。いつものライブにはない、Le Lienからの”出し物”

 最初の見せ場、文化祭だから”出し物”と呼ぶほうが適切か、登場したのが、メンバーが初めて作詞を手がけた、未来へ向かう4人の等身大な心模様を綴った『きずな坂』の演奏。

 Minamiさんがピアニカを、Hikariさん(Dr)がカホンを、Shioneさんがアコギを、Karinさん(B)は活動初期に使っていたピンクのベースを携え、アコースティックなスタイルで披露。いつも以上にリアルな感情の息吹を感じさせる歌や演奏という理由もあるせいか、涙腺をほのかに刺激してゆく感覚も与えてくれた。しかも、優しいセンチメンタルなその香りは、たまらなく心を揺さぶっていた。少しの間、青春という郷愁に酔わせてくれていた。



 続いて登場したのが、メンバーのソロコーナー。メンバー1人1人の歌声をじっくり聴けた事は、かなり貴重な体験だ。

 「大好きな映画「ベイマックス」の日本版の主題歌だから」とMinamiさんが選んだのが、AIの『STORY』。彼女なりに想いを強く歌声に込めながら朗々と歌い上げてくれた。その必死なまぶしさが素敵に輝いていた。
 
 Shioneさんも、「大好きな「NANA」の映画版の主題歌を歌いたくて」という事から、劇中の姿を意識したのか、黒いセクシーかつロックな衣装を身につけ、中島美嘉の『GLAMOROUS SKY』を凛々しく、パワフルに熱唱。途中、キスした薔薇の花を客席へ投げ入れるクールな姿も魅せていた。

 Karinさんが歌ったのは、森高千里の『気分爽快』。まさか未成年が乾杯ソングを歌うとは…。いや、その捉え方は大人だから勝手に覚える意識。本人はレトロポップなムード釀しつつも爽やかに歌っていたように、心の中では森高千里気分を味わっていたのではないかと想像する。

 同じく成りきりで語るなら、Hikariさんもそう。彼女は安室奈美恵の『GIRL TALK』をセクシーなダンスと歌声混じりに歌唱。彼女の中にあるクールさや色気も感じれた事は嬉しい発見だ。


 その後場内に流れ出したのが、ファミーユに成りきった4人の、会話による物語。

 簡潔に記すなら、ファミーユの4人が文化祭でステージを行う事に。彼女たちはチーム名を”ドリアン”とし、Le Lienの『斬鉄剣』をダンススタイルでカバーする事を決定。そこへ至るまでの、コミカルなやり取りも含めた会話が、そこには繰り広げられていた。

 そこでも文化祭ムードを感じれたのもポイントだったが、それ以上に、4人が最新ナンバーの『斬鉄剣』を、ばっさばっさ斬り倒す振りも取り入れながら歌い踊っていた様が、とても新鮮だった。客席のリアルファミーユたちも、熱狂する…というよりは、滅多に見れない4人の歌い踊る姿を、しっかり瞼に焼き付けていた。




 中盤には、Le Lienとファミーユの仲間たちの絆の深さを試すゲームコーナーを用意。

 1問1問、メンバー同士で意見が分かれた事にはしゃいだり、ファミーユの回答と合っているかドキドキする、外れて悔しがるメンバーの表情が垣間見れたりと、文化祭を楽しんでいる様子が見て取れた。


ライブ後半戦。最近ではお馴染みの、会場全員で♪スッパスパスパスッパー♪

 そんな、メンバーのプライベートな姿が見えるコーナーも挟みつつ、ライブの後半戦は、Le Lienの魅力の一つであるカバーナンバーを立て続けに演奏。
 私立恵比寿中学の『ザ・テイッシュ~とまらない青春~』、チームしゃちほこの『抱きしめてアンセム』、mihimaru GTの『ツヨクツヨク』とアッパーチューンを続けざま演奏し、場内に絶叫飛び交う熱狂の風景を描き出していた。

 最後は、Le Lienらしい青春の息吹を満載した『虹色ハイジャンプ』だ。サビでは、大勢のファミーユたちが共に歌いながら、空へ向かって高く高く飛び跳ね続けていた。いつもの光景!?むしろ,これを一緒に体感してこそ、僕らも青春という輝いた時間を無邪気に共有出来るんだよ。


 アンコールでは、最新ナンバー『斬鉄剣』を、いつものバンドスタイルで熱唱。客席中が大騒ぎすれば、途中の掛け合いでは、Shioneさんと一緒にファミーユたちがスパスパポーズのやり取りをしていたのもお馴染みの風景か。


 ここで、9月4日(日)代官山LOOPを舞台に「Le Lien 2ndワンマン ファミーユ拡散計画!!!~君とのきずながL∞Pする~」の開催を発表された。そしてメンバー一人ひとりが、この日の感想を以下のように述べてくれた。

 「正直、ワンマンやるって聞いた時は本当に不安しかなくて、どうしようと思ってたんだけど…。メンバーやスタッフさんや先生、ファンのみなさんが応援してくれて、そのおかげでやっと今日を迎える事が出来ました。本当にありがとうございます。まだまだ未熟なLe Lienですけど、これからも応援してくれると嬉しいです。」(Karin)

 「リリースイベントやワンマンの練習など、みんな切羽詰まってこのワンマンライブに向かってきたんですけど、なんとか無事に出来てすごい嬉しかったです。こうやって成功出来たのも、支えてくれるスタッフさんや先生、ファミーユのみんなのおかげだと思ってます。これからも私たち頑張るので、ファミーユのみんなもついて来てください。よろしくお願いします。」(Hikari)

 「初めてライブをやらせていただいたのも原宿アストロホールさんで、まさか自分たちが原宿アストロホールさんでワンマンをさせていただけるとは、あの当時は夢にも思っていなかったです。今日もこんなにたくさんの人が来てくれて、改めて、たくさんの人たちに支えられてLe Lienは出来ているんだと思いました。これからも頑張るので応援よろしくお願いします。」(Minami)

 「ステージからこの景色を見てるのがまだ信じられなくて。一番最初にライブハウスでライブをしたのが、ここ原宿アストロホールさん。あの時は楽器を始めてまもなくて『そばかす』1曲しか演奏できなくって、ライブは1曲演奏して終わりだったような、「そんなバンド聞いた事ないよ!!」という感じだったんですが…。

 自分たちだけのために原宿アストロホールにみんな集まってくれたのがいまだに信じられないです。今日のワンマンもここで発表されたし、正直、発表から4ヶ月もないなかで、「アコースティックバージョンをやろう」と言ってアコギの練習をしたり、「ダンスをやろう」と言ってダンスのレッスンをしたりとか、「出来るわけないじゃん」「絶対無理だよ」と思ってました。
なんとかやれたのは、一緒にやってきたメンバーやスタッフさん、小生意気なShioneをいつも優しく指導してくれてるみなさんが居てこそなので、ほんとに感謝しています。

 ここまで来れたのはやっぱり、私達やスタッフさんだけじゃなくて、ここにいるファミーユ全員の応援があって、今ここにステージに立てていると思います。この感謝を忘れずに、この先もっともっと大きな舞台でみんなと一緒に楽しいライブが出来るように4人で精一杯頑張っていくので、これからも応援よろしくお願いします。」(Shione)

 最後の最後に披露したのが、3月で高校を卒業するMinamiさんへ向けての想いも含みつつ、新しい事へ挑戦する人たちへ向けた応援歌の『君に幸あれ』。未熟な自分を表現した歌詞は、Le Lien自身の、そして、僕らファミーユみんなの生き方に嬉しいエールを贈る歌として響いてきた。彼女たちは「君の道に幸あれ」と歌ってくれた。むしろ僕ら自身が、「Le Lienの道に幸あれ」という言葉を贈りたいくらいの気持ちを、この日の4人からプレゼントされた。

 まだまだ目標である日本武道館への道は始まったばかり。もっともっとファミーユの仲間たちをともに増やしながら、いつか一緒に大きなタマネギの下で青春したいよね。


TEXT:長澤智典



【セットリスト】
Be My Boyfriend!
Every time~きらいのはんたい。~
がんばりDoki
Brand New Beat
大人はわかってくれない
きずな坂 アコースティック Ver.
~ソロコーナー~
斬鉄剣 ダンスVer.
~ゲームコーナー~
ザ・テイッシュ~とまらない青春~
抱きしめてアンセム
ツヨクツヨク
虹色ハイジャンプ

~アンコール~
斬鉄剣
君に幸あれ

▼LeLien オフィシャルサイト
http://www.lelien.jp/

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