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【帰ってきたアイドル親衛隊】数日前の出待ちでは自殺する予兆なんてなかった岡田有希子

2015/04/05 に公開

アイドルブーム真っ只中の80年代前半は、アイドル戦国時代と言われるほどアイドルが多くいた。数多くのアイドルが活動していた時代だが、1984年に、これまでに見たことのないような美少女アイドルが誕生した。1984年4月21日に『ファーストデイト』でデビューをしたユッコこと岡田有希子である。ユッコは、これまでのアイドルとは違い、キャピキャキするところもなく、アイドルとしては大人しいタイプだった。しかも美少女であり歌も上手い。これまで出会ったアイドルで同じようなタイプはいなく、私自身ユッコに会いたいという願望が日に日に強まってきた。

 4月21日にデビューすると、軒並みキャンペーンがスタートし、地元からほど近い池袋の西武デパートの屋上にユッコが来ることを知り、私は何のためらいも無く会いに行くことにした。当時16歳だったユッコだが、落ち着いた大人の女性という印象で、私はその雰囲気に圧倒されてしまった。イベントでの歌唱が終わると握手会となるのだが、ここで初めて話しをすることになった。緊張のあまり何を話ししたかまったく覚えていないが、そこには完全にタカった自分がいたことは確かである。

 このイベントに参加したことがキッカケで、私とユッコの物語がスタートしたといっても過言ではない。以降もユッコの出る音楽祭や公開番組の収録には積極的に参加するようになり、さらにスタジオなどの入り待ちや出待ちもして、次第にユッコとは顔見知りになって、いつも笑顔で話しかけてくれるようになってきた。当時は高校1年生のクソガキだった私にとって、この瞬間は本当に幸せを感じていた。

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