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高嶺のなでしこが初のワンマンイベントを開催。十人十色の個性とポテンシャルを発揮

2022/11/30 に公開

TIFとコラボした大々的なオーディションの合格者7人と元ラストアイドルの松本ももな、橋本桃呼、籾山ひめりの3人で結成された高嶺のなでしこ。8月のお披露目から約3ヵ月、初の単独イベントとなる「1stファンミーティング」を10月31日に開催した。豊洲PITに約1000人が駆けつけ、ハロウィン企画とメンバーのポテンシャルを見せたライブで盛り上がった。


ハロウィン企画で天女、アリス、猫など多彩な仮装
 ファンミーティングの幕開けは会場が暗転し、ゴーンと鐘が鳴り響く。年に一度のハロウィンナイト、10人のかわいいおばけたちが自分でオシャレな服を選んできた……とのことで、メンバーが1人ずつ、仮装した姿で客席内の通路から現れた。

 城月菜央の天女を皮切りに、涼海すうの不思議の国のアリス、星谷美来の花嫁、松本ももなのチャイナプリンセス……など、それぞれにひねりを利かせていて、メンバー同士でも「かわいい!」との声が上がる。

 全員がステージに上がったところで、AKB48の「ハロウィン・ナイト」を披露。1人1人が別々の仮装でのパフォーマンスは壮観で、赤ずきんに扮した東山恵里沙は特にノリノリで腕を思い切り回していた。ピンクの猫に扮した橋本桃呼は、尻尾の付いた短パンからスラリと伸びた長い脚が目を引く。間奏からは、陰ナレを担当していたスペシャルサポーターの村重杏奈(元HKT48)も加わり、一緒に踊った。

 そのまま村重の司会による企画コーナー「いたずら顔GP(グランプリ)」に。ハロウィンにちなみ、「○○してくれないと、いたずらしちゃうぞ」と思い思いの台詞から、いたずら顔を披露するというもの。「盛り上がってくれないと」といった台詞が多かった中で、城月は「杏仁豆腐をくれないと、いたずらするぞ」と、ぷんぷんポーズがスクリーンに映し出された。「私の大好物で、焼肉屋さんに行くと焼肉でなくて杏仁豆腐をずっと食べてます」とのこと。

 日向端ひなは肩やお腹が出てバストが強調されたアラビアンの扮装を、村重に「セクシーだね」とイジられては「そんなことないです」と否定するくだりを繰り返す。「パッサパサのおイモをくれないといたずらしちゃうぞ」と、ベールの頭上に両手を合わせて首を動かすポーズをキメた。こちらは「甘いおイモよりパッサパサしか好きじゃない」そうだ。最後は春野莉々が思い切りアニメ声で、「たかねこのこと好きになってくれなきゃ」と指を差してきながら、「やりたくないよ……」とうなだれていた。

 笑いが起きたところで、仮装したままの2曲目「ユメムスビ」に入る。発売されたばかりのデビューシングルに収録された軽快なポップチューン。「頑張ろう 頑張ろう」というポジティブな歌詞を笑顔で歌い、全員で輪になって踊ったりも。この日は観客の声出しがOKで、東山は「みんなの声が聞こえてくるのが初めてで、すごく楽しいです!」と高揚していた。


色とりどりの声が交錯して青春の葛藤を歌う
 ファンクラブの開設の告知と、会場のファンへのプレゼントを賭けた輪投げとダーツのゲームを挟み、黒い制服衣装に着替えてライブパートがスタート。OVERTUREに乗って1人ずつポーズをキメて、後ろ向きで横1列に並ぶ。振り返って歌い出したのは、デビューシングルの「アンチファン」だ。

 ハロウィンパートから一転、流麗なダンスを繰り広げながら、「大人に言われて歌うわけじゃない」「青春かけなきゃ戦えない」というシリアスな曲を、鋭い目線を投げて歌っていく。ソロの歌割りをリレーしていき、松本の「お黙り」もキマった。
 続いて、サウンドプロデューサーのHoneyWorksが手掛けるアイドルキャラクター・mona(CV:夏川椎菜)の「誇り高きアイドル」をカバー。こちらも「“アイドルなんか”という言葉を見てもいないくせに言うな」といったストレートな歌で、四つ打ちのビートに乗って熱が込められていった。

 橋本が「コール&レスポンスをやりたい」と、「たかねこ!」「好きだー!」と会場のファンと掛け合ってから、次は「TIFでのお披露目から3ヵ月、成長した私たちのパフォーマンスを見てください」と「青春トレイン」を歌う。もともとラストアイドルの“最高難度のダンス”という企画から生まれた楽曲のカバーで、振りは腕を大きく振ったりと激しく細かい。動きを揃えながら、力感たっぷりに踊って見せた。

 メンバーがペンライトを携え、センターに立った籾山ひめりが「皆さんも全力で振ってください」と呼び掛けて繰り出したのは、同じくラストアイドルのカバー「愛を知る」。高速で言葉をたたみ込んでいくナンバーに、サビで「ハイ! ハイ! ハイ!」と煽り、メンバーも観客も色とりどりのペンライトを一斉に振る。会場が一体となっていた。

 ここまでアイドルや青春の葛藤を歌う曲を続けた10人。1人ずつソロパートを持つ中で、東山のシャープさ、橋本の強さ、星谷のかわいらしさ、涼海のあどけなさ、そして葉月紗蘭の透明感など、様々な歌声が交錯するのが聴き応えを高めていた。

 橋本はMCで「こうやってラストアイドルの曲が引き継がれているのを見ると、ちょっとエモくなりました」と話す。東山は「私はラストアイドルさんが好きで、客席から見る立場だったんですけど、このような形でみんなとパフォーマンスできて、とっても嬉しかったです」と感慨深げ。日向端が「ウェーブをやってみたい」と、ステージを上手から下手、さらに下手から上手と走るのに合わせ、客席でライトの波が起こった。


ユニットによる新曲はかわいいとクールで対照的
そして、白とブラウンのセーラー服衣装に着替え、5人ずつのユニットによる新曲披露に移る。松本をセンターに城月、涼海、葉月、星谷で「とってもとってもかわいい楽曲」と紹介して歌った曲は、タイトルが「可愛いって言われたい」とスクリーンに表示された。ブラスサウンドのノリのいいナンバー。「女の子はやきもちで わがままで めんどくさいんです」といった本音の歌詞に、5人のキュートでフワフワした歌声がハマっていた。振りのターンでセーラー服のスカートが翻るのも麗しい。

 入れ替わりで橋本、籾山、東山、日向端、春野の5人がステージへ。クールなピアノのリフのイントロから、橋本が「バカじゃないよ。気づいてるの」と歌い出した「私は怪物」は三角関係の歌だった。「絶対許せない、許せない」と責めたてて、「あの子触ったその手で触るな」などと生々しいが、悲しみを秘めているのも伝わる。対照的なユニットの2曲だった。

 再び10人がステージに揃うと、CHiCO with HoneyWorksの「乙女どもよ。」で大詰めに入る。ダンスパフォーマンス動画を公開したばかりのこの曲は、純情な乙女を感じさせる振付がされて、片脚を横に前後にとステップを踏むのが凛々しい。東山と葉月が背中合わせで歌うオチサビには息を呑んだ。

 ラストも新曲で、登美丘高校のバブリーダンスからラストアイドルも手掛けていたakaneの振付による「美しく生きろ」。「グループ名に込められた想いが詰まった楽曲」とのことで、エネルギッシュなロックサウンドに乗せて「美しい花は高嶺のなでしこ」というフレーズも出てくる。夢に全力で挑む想いを歌に込めながら、両手を振り回したりと体を大きく使うダンスにも熱が溢れ、華々しいフィナーレとなった。


アンコールで「2年後に日本武道館」を誓う
 アンコールでは、10人がTシャツにチェックのスカートで現れ、松本から歌い出す「女の子は強い」を披露。恋をして変わっていく女の子が主人公の少女マンガ的な世界観に、跳ねるようなステップが入る王道のアイドルソング。さわやかな空気が広がっていく。

 歌の要所を締めてきた松本は「一度はアイドルを続けるか悩んだんですけど、やることを決断して、こんなに大きいステージに立てて、大好きな皆さんに会えて幸せです」と語った。そして、「2年後に日本武道館でライブという夢を実現したいので、これからも私たちについてきてください!」と呼び掛けると、大きな声援と拍手が起きる。

 オーラスはmonaのカバーで「ファンサ」。ステージに立つアイドルの等身大の想いが歌われた曲で、ライブの最後にふさわしい。客席に降りて歌ったり、ステージからお菓子を投げたりして、連帯感を盛り上げる。笑顔いっぱいのメンバーたちにファンも実に楽しそうだ。拳を突き上げて歌い、オチサビの橋本の「次も次もまた会えるよね?」の後の、春野の「約束!」の叫びがひときわ会場に響いた。

 最後のMCでは全員が興奮冷めやらぬ中、城月は「これからもこのメンバーと一緒にどんな壁も乗り越えていけたら」と語った。橋本も「2年後に武道館に立てるように精いっぱい頑張ります」と改めて宣言した。

 初の単独イベントでスタートダッシュの勢いを存分に発揮した高嶺のなでしこ。“誇り高きアイドルグループ”を旗印に掲げる彼女たちが、このままどこまで走っていくのか、期待が高まった。

Text/斉藤貴志


■高嶺のなでしこ「1stファンミーティング〜お披露目式〜」
2022年10月31日 豊洲PIT

<セットリスト>

【ハロウィンコーナー】
01.ハロウィン・ナイト(AKB48)
02.ユメムスビ

【ライブパート】
00.OVERTURE~We are TAKANENONADESHIKO~
01.アンチファン
02.誇り高きアイドル(mona)
03.青春トレイン(ラストアイドル)
04.愛を知る(ラストアイドル)
05.可愛いって言われたい
06.私は怪物
07.乙女どもよ。(CHiCO with HoneyWorks)
08.美しく生きろ
<アンコール>
09.女の子は強い
10.ファンサ(mona)
















































【高嶺のなでしこ プロフィール】
JDOL AUDITION を勝ち抜いて選ばれた7名のメンバーと、元「ラストアイドル」のメンバー3名からなる10人組の女性アイドルグループ。サウンドプロデュースはクリエイターユニットHoneyWorksが担当。スペシャルサポーターには、元HKT48村重杏奈が就任。
「高嶺」のように手に入れることのできない多くの人から憧れられる、「大和“撫子“」のように日本女性の清楚な美しさとかわいらしさを持った、誇り高きアイドルグループを目指している。

✿高嶺のなでしこOfficial HP
http://takanenonadeshiko.jp/
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✿高嶺のなでしこ Official Twitter
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