2017/11/21 に公開
「北海道から全国へ」を合い言葉に活動中のFRUiTY。グループは2011年に誕生。日本各地のご当地アイドル日本一を決定する大会「U.M.U AWARD」では、エントリーした2012年大会でみごとに優勝。優勝旗を故郷へ持ち帰る実績を残している。
FRUiTYは、東京を中心に全国各地でもライブ活動を展開。何時しか各地からファンたちを北海道へ呼び込むほどの人気を獲得。2016年にZepp Sapporoで行ったワンマン公演では、日本中からファンたちが押し寄せ、1300人を越す動員も樹立。北海道No.1アイドルユニットなのはもちろん、ご当地アイドル界でも名実ともにトップクラスの人気と実力を誇っている。
まさに、ご当地アイドルNo.1の呼び声の高いFRUiTYが、ついにメジャーへと進出。11月22日にOTODAMA RECORDSより両A面シングル『Hyper Body/パッション!テンション!そしてセンセーション!』を5-TYPE発売し、センセーショナルにデビューする。
今回、FRUiTYのメンバーと煌めき☆アンフォレントのプロデューサーでもあるへなぎ氏が対談を行った。方や、ご当地アイドルとして活動。方や、ご当地アイドルのプロデューサー。それぞれがどんなスタンスで「地方から全国へ」を旗印に活動しているのかを語っていただいた。
なお、文字を2000字強追加したロングバージョンは、OTODAMA RECORDSのHPで読むことが出来るので、もっと詳しく内容を知りたい方は、そちらへアクセスしていただきたい。
当時は、車とフェリーで東京まで遠征。8人部屋に9人で泊まってました。
へなぎ:今は定期的に東京でもライブ活動をしているFRUiTYですけど、ここに至るまでの苦労はいろいろと重ねながらでした?
おばち:FRUiTYは今年で活動7年目になるんですけど、昔は事務所の車で小樽まで移動し、小樽港からみんなでフェリーへ乗り込んで、東京まで遠征へ向かう活動をしてました。
第一期FRUiTYのメンバーは当時9人居たんですけど、あの頃はフェリーの10人部屋を9人で借りて、新潟港まで18時間かけて移動。途中、フェリーの中で練習しようにも揺れが激しいし、あの頃は海の上だとケータイの電波も通じなかったから一切使えず、みんなジッと狭い部屋で過ごしてました。
へなぎ:今は、移動中の時間潰しにみんなケータイをいじってるからね。
おばち:そうなんです。あの当時は18時間フェリーに揺られ、新潟港に着いたら、そこから車で東京まで5-6時間かけて移動。東京へ14時や15時頃に着いてすぐに着替えて撮影会をやっていたように、その時点でみんな顔が真っ青な状態。で、夜にライブをやって、物販を行い、夜中に宿泊場所へ向かうのが初日の行動というのが当たり前でした。
へなぎ:それは、何年前頃の話になるの?
おばち:2011年にデビューして、同年9月頃から東京遠征が始まりました。最初の頃は2-3ヶ月に1回のペースだったのが、何時の間にか2ヶ月に1回のペースになり、何時しか毎月になり…。気づいたら、どんどんスパンが短くなっていました。
東京での宿泊も、今でこそメンバーそれぞれが一人部屋になることもありますけど。当時は海外から旅行で来た人たちが泊まるようなシェアハウスの8人部屋にマットレスを1枚追加し、9人で泊まってました。しかも、あの頃よく使っていた場所は深夜0時が消灯なんですよ。でも、ライブを終えて移動して帰ってくると、深夜0時を過ぎてることもあるんです。しかもシャワーは深夜0時から6時まで使えない。だから、どうしても顔や頭を洗いたい子はトイレのお手洗い場で頭だけを洗って、朝6時まで我慢。
部屋の壁が薄いから、少しでも騒ぐと苦情が来るから一切騒げないし、足音もソーッとみたいな。でもヒソヒソ話の声も、たまに少し大きくもなるじゃないですか。そうするとコンコンコンとドアを叩かれ、「うるさいと言ってるでしょ」と苦情の嵐。そんな日々を、1年ちょっとは経験していました。
へなぎ:まぁ、それもしょうがないよね。
FRUiTY、激動のメンバー遍歴をおばちが語る!!
へなぎ:最初の頃は地道に東京遠征をしていたわけだけど。東京でFRUiTYのファンが増えだしたなと思い始めたのは、いつ頃からですか?
おばち:ご当地アイドルの日本一を決定する大会の「U.M.U」にエントリーし、優勝をした2012年末頃からですね。あの頃には、東京のFRUiTYファンがいました。
へなぎ:その頃に、今のメンバーは…。
おばち:私以外、まだ誰もいないです。「U.M.U」で優勝をして北海道へ戻った年末ライブで二期生が入りました。それまでの約2年くらいはずっと一期生のみでの活動でした。その後にさい(北出彩)が2013年10月に入りました。
さい:私もFRUiTYと同じライブプロへ所属し、最初は別のユニットで活動を始めたんですけど、すぐにFRUiTYのメンバーにさせていただきました。覚えているのが、その時期(2013年)にFRUiTYが初めてTIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)へ出場をしたこと。私も来年は出れるかなと思っていたら、翌年は出れずに悔しい想いをして。2015年に、念願のTIFへの出場を叶えました。
へなぎ:2013年頃の僕は、よく大阪で地下アイドルのイベントをやっていたんですよ。その当時からFRUiTYの名前は大阪まで響いてた。とくに「U.M.U」で優勝した頃からは、「北海道といえばFRUiTYやWHY@DOLLだね」と噂されていたように、あの時期から「北海道は熱い」という印象を僕なんかは覚えてましたね。で、次は何期生のメンバーがここにはいます?
おばち:四期生はみんな辞めちゃって。五期生も5人入ってきたんですけど、昨年11月で全員辞めちゃって、六期生も辞めて、七期生がみさと(須藤美里),もっち(長久保桃子),まい(伊藤舞),りな(黒澤里那)と6人中4人が残ってて。八期生でゆうか(佐藤祐歌)が入ってきて。九期生がいなくなって、10期生でのん(森花夢)ちゃんが入ってきて。そのあとに大々的にFRUiTYのメンバーオーディションを行い、そこで勝ち残ったのが11期生になるあいか(成瀬愛夏),きょうか(宮﨑杏花),さえ(大井彩愛)の3人。それで、今のFRUiTYのメンバーになりました。今のメンバーって、前のメンバーの子たちよりもポテンシャルが高いように個々で仕事の出来る子が多いんです。
へなぎ:ほぅ…。
おばち:今までは、個人の仕事があっても「FRUiTYの誰々」ということでのお仕事だったんですけど。今は、その子自身のスキルを魅力にお仕事へ繫げてゆく子が多いんですね。しかも、それを各自がFRUiTYへ持ち帰ってくれる。そこが、今のFRUiTYの強みになっています。
へなぎ:一人で活動されている方は、どなたになります?
さい:私は、アニソンシンガーを目指してる子たちが出るイベントへよく出させてもらっています。そこではカバーも歌えば、オリジナルも歌ってます。
りな:私もアニソンシンガーとして出たことがあります。
おまる:私、FRUiTYの衣装を2着ほどデザインしました。あとは、DJとしても活動をしています。
みさと:来年2月にダーツのプロテストを受けます。今はアイドル界初のダーツプロを目指しています。あと、「ミスアクション 2017」で北海道準グランプリに選ばれ、東京に行きました。映画にもちょこっと出ました。
「FRUiTYってすげぇ」「こんな凄いグループに入ってるんだ」と鳥肌が立ちました。
へなぎ:ご当地アイドルっていろんな地域にいますけど、確かにFRUiTYのように、わざわざ北海道から来てくれてるからこそライブを見ようと思うし。実際にライブを見て、「あっ、いいじゃん」「応援しよう」となれば、今度はFRUiTYを地元で見たくなり、そのために地元まで遠征をするようになる。じつは、その関係性を作りあげるまでが大変なことだし、そこが大事なんだけど。FRUiTYの場合は、各地から北海道まで観に行く人が実際に多いのが強みだなと思う。動員は増えてる?
おばち:毎年増え続けてきた結果が、昨年行ったZepp Sapporoでの1300人を越す動員だとは思っています。あのときは無料ライブでしたけど、それでも全国各地からFRUiTYのライブを観るためにみなさん足を運んでくだされば、そうやって各地から集まってくれるようになったのも、毎月のように遠征を繰り返してきた結果だと思いますし、何より「大事なときくらいは地元まで見に行こう」という気持ちになってくださった方々が多かったからだと思います。
へなぎ:今、ご当地アイドルたちの力がどんどん削がれていく中、Zepp Sapporoに1300人を集めるってもの凄いこと。
かのん:私、入って間もない時期の経験だったから「FRUiTYってすげぇ」「こんな凄いグループに入ってるんだ」と鳥肌が立ちました。FRUiTYってイモっぽさというか、今流行ってるEDMみたいな感じじゃなくて、ちょっと安っぽい感じのところがFRUiTYの魅力になってるなと感じています。
へなぎ:今回のシングルに収録した『Hyper Body』と『パッション!テンション!そしてセンセーション!』ですけど。初めて曲を聴いたときにどう思いました?
さい:なんか「2曲ともFRUiTYっぽくないな」というのが第一印象でした。振り付けも、何時もとは違う振付師の方にやっていただいてたようにぜんぜん違うニュアンスなんてすけど。でも、『Hyper Body』をライブでやったらしっかり盛り上がってたので、そこはすごく嬉しかったです。
へなぎ:FRUiTYっぽいって、どんな感じなのかな?
さい:いい意味でダサい。昔からあるFRUiTYってイモっぽさというか、今流行ってるEDMみたいな感じじゃなくて、ちょっと安っぽいところがFRUiTYの魅力になってるなと感じています。だから『Hyper Body』をライブで披露したときにも、「曲調的にFRUiTYっぽくはないけど」と言われながも、「でもやっぱし、FRUiTYらしさも感じさせてくれるから、そこがいいね」と言ってもらえたんで、そこは良かったなと思っています。
おばち:『パッション!テンション!そしてセンセーション!』のほうがさらにFRUiTYっぽくないから、最初は「ホントにこれ、FRUiTYで出来るの?」と思ったんですけど。完成した楽曲を聴いたらメチャクチャ格好良くて。
へなぎ:2曲とも、今のアイドルポップスな雰囲気もありますよね。
おばち:今の時代のアイドルソングが好きな人たちにも受ける曲が出来たなと思いました。FRUiTYって格好いい曲が好き、可愛い歌が好き、ネタっぽい曲が好きなど、いろんなジャンルの歌を好きでいてくれてる人がいるんですけど。そんな中、今回のシングルでは新しいジャンルを増やせたと思います。
「FRUiTY IDOL FESTIVSAL」、東京で開催になる???』
へなぎ:今回、3曲目に代表曲の『CAPTIVE 2017』が入っているのも素敵ですよね。
おばち:嬉しかったです。FRUiTYを知らない人でも『CAPTIVE』を知ってるという人が多いんです。あの感想の「北海道から」の口上がすごく印象的みたいで…。
へなぎ:昔からある”ご当地アイドルあるある”のダサいやつね(笑)。最後に、今後のFRUiTYの目標も教えてくれます?
おばち:もちろん、CDの売上枚数が多いほうが良いのはわかりますけど。まずは今回をきっかけにFRUiTYのファンの方をどう増やせるかへ挑戦しているように、そこへ私たちは意味があると思って活動をしています。
へなぎ:今、ご当地アイドルで作品を全国流通まで持って行けるグループがほとんど無い中、FRUiTYさんがしっかり前を向いて進んでいることはアイドル業界全体として素晴らしいことだと思うから、これをきっかけに作品を重ねていただけたらなと思います。
さい:あと、地元でレギュラー番組を持ちたいです。ぜひ、北海道のテレビ局の方、FRUiTYに番組を持たせてください。
へなぎ:じゃあ、今のFRUiTYの目標は北海道でメディアを持つこと。東京では?
さい:東京でFRUiTYの定期公演をやりたいです。もしくはFRUiTYの主催イベント「FRUiTY IDOL FESTIVSAL」を…。
へなぎ:僕もFRUiTYのライブを長尺で観たいから。何処か箱を借りて、うちで主催ライブを1本はやりましょうか。
全員:ぜひ、やります!!
さい:もちろん、毎回主催公演か定期公演でお願いします。
おばち:言ってみるもんですねぇwww。
へなぎ:……。じゃあ金曜日ください!! 1日は決定でやりますから。
PHOTO:本間祐介
TEXT:長澤智典
【フルーティー 公式サイト】https://www.fruity-girls.com/
【OTODAMA RECORDS HP】https://otodama.futureartist.net
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